一顆明珠~住職の記録~

尽十方世界一顆明珠。日々これ修行です。いち住職の気ままなブログ。ときどき真面目です。

脚下照顧(きゃっかしょうこ)

2005年11月11日 | 禅・仏教
この言葉の立て札が、禅寺の玄関やら、出入り口によく置かれています。
狭い意味で訳せば、足元を見なさい。つまり、(足元を見て)履物をそろえなさいという意味ですが、もちろん深い意味があります。

私事です。
昨晩、私が留守番をして、家族は食事に行きました。
今朝起きたてに、私が母に「昨日どうだった?楽しかった?」と聞いたら、返ってきた返事が「あなた、留守番しているとき、くしゃみしなかった?」とのこと。直接うわさの内容を言われたわけではないのですが、どうやら近ごろ家族内での私の評判がいささか悪いらしいのです。
思い当たる節がないこともありません。ずばり私生活です。
読書熱が復活したせいもあってか、私の部屋は、目も当てられない惨状を呈している。またブログ熱にかかり、毎晩遅くの就寝。近ごろ朝、母に起こされることも多くなってきました。
これはいかん。
ブログを読んでくださってる方は、さぞ真面目な坊さんと思ってくださってるに違いない。言ってる事とやってることが正反対です。
このとき閃いたのが「脚下照顧」の言葉でした。

自分の足元をしっかり見ることが、修行の一歩であり、すべてであることを思い出したのです。
理想論や高尚なことは、学べば誰でも論じることができます。
頭の中で理解してる「分別知(ふんべつち」では、いつまでたっても自己成長はありません。自分の生活の中に修行があるわけですから。そして、同時に自己を深めるために学んでいく。わが母校の駒澤大学の建学の精神「行学一如」です。

「地に足をつけること」。
真理は私とは別のところにあるのではなく、私の生きかたそのものに顕れるはずです。
これが「脚下照顧」の言わんとしてることなのではないかと思います。

今朝のうちに、部屋は片付けました・・・。
明朝、寝坊しないことを祈ります。

今日もすべてのご縁に感謝します。ありがとうございました。

おやすみなさい。

脚下照顧   りょう - 書き初めくん - はてなセリフ


※当ブログを応援してくださる方はお手数ですが下のバナーをクリックしてください!

にほんブログ村 哲学ブログへ


ありがとうございました