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日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

北京・上海・深センの別荘販売が2ケタ成長

2009-06-08 | 中国不動産
サーチナによると以下だそうです。

 中国不動産指数システム及び中国指数研究院が発表した「2009年1-4月北京・上海・深セン別荘市場研究報告」によると、今年に入ってから3都市では、08年に押さえ込まれていた需要が解放された形で別荘市場の活性化が見られ、成約面積、成約件数ともに大幅な増加となっている。

  このレポートによると上海市の別荘売上件数は2350件(前年同期比53%増)、売上面積は55万3600平米(同36%増)だった。(CNSPHOTO)http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2009&d=0605&f=business_0605_114.shtml

 良く解らないですね。中国の不動産市場って。。別荘と書いていますが、日本で言う豪華な戸建て住宅というのが実際の所です。中国はマンションが非常に多く、日本的な戸建て住宅はあまりありません。あるまとまった面積の土地を開発して、2階立てとか3階建ての豪華そうな住宅をその中に作って、強烈に高い価格で販売しています。上海では別荘方の住宅開発は規制を受けて今後あまり増えないとも聞いたことがあります。まぁお金持ちの住み替え需要ですかね?

 既報ですけど、上海の賃貸市場は事務所、住宅ともに下落傾向にあります。もうすぐ上海に復帰して1年になるので最近家を探しているのですが、月5000元(75,000)以上の賃料の物件は、元々外国人需要だったために中々決まらない。でも4000元(6万円)以下になると中国人向け実需になるので直ぐに決まる。と不動産屋から言われています。

 昨年は月1万元以上もした日本駐在員向けの賃貸マンションは、6000元前後と半値になったりしているものも結構見かけるのですが、現在5000元以下で探している僕らにとっては満足する物件はまだ見つかっていません。かって5-6千元の物件の値段が落ちるかというと、そこまで落ちていないんですね。不思議な感じなんですけど。

 威寧路という地下鉄2号線の裏に最近完成したマンションがあるのですが、m2辺り2万元(坪100万円ですが、中国の場合教養面積も含んでいるので日本の感覚なら坪150万円というところです)で販売されているそうです。数年前このへんは1万元もしておらず、近年の不動産の値上がりで上昇したままの価格です。多分昨年辺りなら2万5千元だったのかもしれませんが、今でも高いという印象を受けます。

 ところが、家の中国人のお客さん、結構このマンションかっているんです。当然自宅は持っていて、投資用に使うんですね。頭金が30%になり(一時期法律で40%にあげていました)、後は賃料で借金返済をできるという計算です。それで、嫁さんにも色々勧めてくるそうです。まだ、そこまで儲かっていない!っていうのに。

 日本のバブル時代の不動産投資と同じですよね。

 経済成長がまだ10-20年見込めるという観点では、こういう投資法はロジックにあっているといえます。でも疑問は、、、、日本の場合は所得が平均化されていますので、どのマンションを買おうが賃貸利回りが何%かって読めますよね。勿論、今のような不況と、日本経済の将来をようやくマスコミが出すようになってくると状況は変わっていますけど。

 でも中国の場合、購入価格がm2 2万元とすると100m2で200万元=3000万元(100m2といっても日本基準だと75-80m2のマンション)。1%の利回りを確保するには共益費とかが当地は非常に安い(一方管理維持は日本より数段悪い)にしても、月1600元くらい。3%で5000元くらいの家賃です。そうなると上述の通り実需マンションではなくなってしまうんですね。実際の所、現在の賃料相場を見る6000-7000元(3.5-4%)かなと思います。でもそうなると、古北カルフールの日本人村の中古賃貸マンションが160m2で6500元とかってのがありましたので、客付けは難しい。

 賃料を大幅に下げない限り、空室リスクを50%近くは見ないと厳しいですよね。そうなるとこの近所の賃貸相場はもう一段下落してもおかしくない筈なんです。

 後疑問なのが、今の高級住宅不動産投資の利回りって、多分3%以下で、借入金利より低い筈なんですよね。キャピタルゲインが無ければ損するだけじゃないかと。

 上海を含む中国では、結婚する時に旦那が家を持っていないと結婚が許されないのが一般的な習慣です。ということは、上海人は基本的に住宅は所有していると考えて良い。そうすると上海市内の住宅賃貸需要は、外国人と、地方から出稼ぎに来る外地人需要が中心ということになります。

 外地人の大半は、ワーカーやサービス業の従業員でお金は無い。当然安い住宅に数人で共同で住むのが一般です。外国人は、昨年辺りから台湾人も含み景気悪化の為に帰国ラッシュが相継いでおり、それが外国人向けマンションの賃料崩壊に繋がっている。

 今後、外国人が再び戻ってくる事はあるでしょう。でも単純に日本企業を考えれば、以前は上海も製造拠点であり、製造拠点立ち上げのためのエンジニアや管理者の需要が高かった。でも今後は、上海は販売拠点となり、管理者やマーケティングの人材は必要でしょうが、営業そのものはかなり中国人の能力に頼る事になる。そういうことが見えてきた時に、日本人がたくさん増えるとは思えないと個人的には考えます。そして、それは韓国や欧米系も同じかなと。

 台湾、香港、シンガポール、アメリカンチャイニーズ等の華僑は増加するかもしれませんが、そのニーズと一部の外地出身者の企業の管理職層以上で、上海の高級マンション需要を賄えるのかな?

 2004年に購入したマンションが1994年に外国人向けとして作られたものだった。でも私の購入時には完全にローカル向けの中での高級という位置づけで、韓国人、台湾人の住むマンションになっていた。値段は1994年と2004年でほぼ同じでキャピタルゲインは無かった。僕が日本に戻っていた2007年に無理やり売却させた時は、経費払って10%程の利益が出たのでまぁ、結果は良かったのですが購入した時は高値買いと思って冷や冷やしていました。

 そう考えると、今上海の比較的な高級なマンションを買って、何を求めるのか?記事標題の別荘系は外国人駐在員(日本ではなく欧米系企業)の需要は吸収できると思います。そういう意味で高価だけど、まだ硬い投資かなと。でも高級マンションは供給量も多いので、どんどんコモデティ化していくと思うんですよね。

 結局日本のバブル当時と同じ事が起きるだけのはずなんです。上海の不動産で短期のキャピタルゲイン狙いで行くという考えしかないのでしょうし、多分今後も相場を見ながら上がった時で売り逃げるという。どうかなぁ。まだ自分では買う気しないなぁ。

 結局大半の中国人は、今でもお金の使い道が中国株と不動産しかないので、こういう状況なんでしょうね。

 人民元の自由化なんてしたら、普通の個金持ち程度の人も大量に海外の資産を買い捲るのじゃないでしょうかね。そして、中国国内の株式や不動産は暴落する。

 さて、我が家はどうするか。今の家を少し延長して様子を見るか。事務所のあるマンションが、先述の新しくできたマンションの隣にあり、その中で借りようとしているのですけど、風呂を条件にすると物件が少ないですし、まだあまりや少ないんです。でも、隣の新規マンションのおかげで購入者が結構いるなら賃料は今後落ちる可能性がありますよね。迷うなぁ。場合によっては古北日本人に行く事も考えているのですが、そっちだと子供のケアを儀父母に依頼するには不便なんですよね。

 余談ですけど、上海人って風呂は汚いって思うんですって。人の汚れが付いた水に入るくらいならシャワーの方が良いと。体先に洗って風呂に入るわけじゃないからでしょうね。家は当然私も息子もお風呂大好きなので、欠かせないアイテムなんですよね。
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