以前当ブログでもご紹介したことがあるのですが、http://blog.goo.ne.jp/muchida3527/d/20081227不動産ファンドのパシフィックに中国企業が投資するという話が結局流れ、パシフィックは倒産しちゃいました。
その背景に関して、表題の記事が日経ビジネスに掲載されていましたが、株価操作とかの匂いもするらしいですね。
中国企業がそれに絡んでいるということですが、この記事見ても良く解らないのが、最初の6億5千万円の資金の出してが誰なのか。経営共創基盤なのか中国側なのか。1/5に株価が直近の最高値をつけていたのだとしたら、誰が12月末に購入して誰が1月5日以降に売却したのか。
先ずはそれを調べるべきでしょうね。
中国は経済成長をしていて、大金持ちがたくさんいる。これから世界の市場にも出て行くという事で、日本で経営コンサルやっている人たちから日本の中小企業に対する中国からの投資案件のご相談を受ける事があります。確かに技術を保有する会社に関してはその可能性もあると思いますが、今後の経済成長の期待しずらい日本に対して、テクノロジーと日本市場へのチャネル以外で買いたいものは少ないというのが実際のところなんですかね。
中国の不動産価格はまだ落ちる可能性がありますので、日本の不動産をやすく買うのかと思っていたのですが、もっと黒い世界の話だったようですね。
以下記事抜粋:
パシフィックは昨年末、中柏ジャパン(東京・千代田)を通じて中国の不動産10社から資本参加を仰ぐことでいったん合意したが、その後、前期末で53億円の債務超過に転落したことが判明。資本参加は1月末に白紙になった。2月末には08年11月期の連結財務諸表について監査法人トーマツが監査意見不表明を出したため、東京証券取引所の監理銘柄になっている。(17:40)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090310AT2D1000N10032009.html
・3月10日、東京地裁に会社更生法の適用を申請したパシフィックホールディングス。中国企業に対する増資で再建を目指したが、ファイナンス計画は頓挫。息の根を絶たれた。負債総額は連結で3265億円。
・昨年から続く不動産関連企業の経営破綻と考えれば見慣れた光景である。だが、この数カ月の経緯を見ると、腑に落ちないところも少なくない。
・パシフィックは2008年11月期決算において53億円の債務超過。
・産業再生機構の元COO(最高執行責任者)、冨山和彦氏率いる経営共創基盤が資本金50万円で「中柏(ちゅうはく)ジャパン」を設立。この会社を窓口に、中国企業が470億円を出資していくと公表。
・出資は3段階で行われる計画で、12月19日にパシフィックHDが中柏ジャパンに対して第三者割当増資を実施、約6億5000万円を調達。12月26日に270億円の社債を発行、2月末までに合計470億円の優先株を発行。
・12月19日の第三者割当増資は実行され、中柏ジャパンは29%の筆頭株主になったが、26日の社債発行は実現しなかった。理由は、「中国政府による投資の許認可が下りないため」。
・社債発行が延期になった12月26日、パシフィックHDは資金の出し手として10社の中国企業を公表した。ところが、その中の数社は自社のホームページで明確に否定。そのまま470億円の増資話は雲散霧消した。
・中柏ジャパンは、ファイナンスしなかった理由を、「資産超過を前提に投資契約を結んだが、債務超過に陥ったため、増資の引き受け義務はなくなった」とする。
・1月以降、パシフィックHDを取り巻く環境は悪化の一途を辿り、1月27日の決算発表で債務超過に転落。2008年11月期決算で「継続企業の前提に関して疑義がつけられた」旨を発表した。さらに、金融機関の財務制限条項に抵触、債務超過によって東証1部から2部に指定替えとなっている。
・パシフィックHDは昨年11月末で破綻していてもおかしくなくない状況にあり債務超過に陥る可能性は十分にあった。こうしたパシフィックHDの劣化を、企業再生にかかわった冨山氏や経営共創基盤が気づかなかったとでもいうのだろうか。
・さらに、監査法人の監査不表明は債務超過もさることながら、増資計画の実現性を疑ったことも一因だ。これは、中柏ジャパンが中国マネーを集めなかったため。穿った見方をすれば、中柏ジャパンが引き金を引いたということだ。債務超過が確定していなかった12月末の社債発行は「中国政府の許認可が下りなかったため」と言い、1月末は「決算で債務超過に転落したからだ」と主張する――。本当に、中国マネーが存在したのか。今となっては疑問が残る。
・一連のファイナンスに市場は翻弄された。11月26日、2220円だった株価。中国企業の資本参加を受けて、翌年の1月5日には1万6600円の終値をつけた。今では1914円である(3月10日終値)。中柏ジャパンだけでなく、生煮えのIR(投資家向け広報)を許した東証の責任も重い。「今回の中国企業のファイナンスは中柏ジャパンに任せていた」。10日の会見でパシフィックHDの織井渉社長は繰り返した。今回のスキームの背後には何があったのか。関係者は事情を明らかにしてほしい。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090310/188712/
その背景に関して、表題の記事が日経ビジネスに掲載されていましたが、株価操作とかの匂いもするらしいですね。
中国企業がそれに絡んでいるということですが、この記事見ても良く解らないのが、最初の6億5千万円の資金の出してが誰なのか。経営共創基盤なのか中国側なのか。1/5に株価が直近の最高値をつけていたのだとしたら、誰が12月末に購入して誰が1月5日以降に売却したのか。
先ずはそれを調べるべきでしょうね。
中国は経済成長をしていて、大金持ちがたくさんいる。これから世界の市場にも出て行くという事で、日本で経営コンサルやっている人たちから日本の中小企業に対する中国からの投資案件のご相談を受ける事があります。確かに技術を保有する会社に関してはその可能性もあると思いますが、今後の経済成長の期待しずらい日本に対して、テクノロジーと日本市場へのチャネル以外で買いたいものは少ないというのが実際のところなんですかね。
中国の不動産価格はまだ落ちる可能性がありますので、日本の不動産をやすく買うのかと思っていたのですが、もっと黒い世界の話だったようですね。
以下記事抜粋:
パシフィックは昨年末、中柏ジャパン(東京・千代田)を通じて中国の不動産10社から資本参加を仰ぐことでいったん合意したが、その後、前期末で53億円の債務超過に転落したことが判明。資本参加は1月末に白紙になった。2月末には08年11月期の連結財務諸表について監査法人トーマツが監査意見不表明を出したため、東京証券取引所の監理銘柄になっている。(17:40)
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20090310AT2D1000N10032009.html
・3月10日、東京地裁に会社更生法の適用を申請したパシフィックホールディングス。中国企業に対する増資で再建を目指したが、ファイナンス計画は頓挫。息の根を絶たれた。負債総額は連結で3265億円。
・昨年から続く不動産関連企業の経営破綻と考えれば見慣れた光景である。だが、この数カ月の経緯を見ると、腑に落ちないところも少なくない。
・パシフィックは2008年11月期決算において53億円の債務超過。
・産業再生機構の元COO(最高執行責任者)、冨山和彦氏率いる経営共創基盤が資本金50万円で「中柏(ちゅうはく)ジャパン」を設立。この会社を窓口に、中国企業が470億円を出資していくと公表。
・出資は3段階で行われる計画で、12月19日にパシフィックHDが中柏ジャパンに対して第三者割当増資を実施、約6億5000万円を調達。12月26日に270億円の社債を発行、2月末までに合計470億円の優先株を発行。
・12月19日の第三者割当増資は実行され、中柏ジャパンは29%の筆頭株主になったが、26日の社債発行は実現しなかった。理由は、「中国政府による投資の許認可が下りないため」。
・社債発行が延期になった12月26日、パシフィックHDは資金の出し手として10社の中国企業を公表した。ところが、その中の数社は自社のホームページで明確に否定。そのまま470億円の増資話は雲散霧消した。
・中柏ジャパンは、ファイナンスしなかった理由を、「資産超過を前提に投資契約を結んだが、債務超過に陥ったため、増資の引き受け義務はなくなった」とする。
・1月以降、パシフィックHDを取り巻く環境は悪化の一途を辿り、1月27日の決算発表で債務超過に転落。2008年11月期決算で「継続企業の前提に関して疑義がつけられた」旨を発表した。さらに、金融機関の財務制限条項に抵触、債務超過によって東証1部から2部に指定替えとなっている。
・パシフィックHDは昨年11月末で破綻していてもおかしくなくない状況にあり債務超過に陥る可能性は十分にあった。こうしたパシフィックHDの劣化を、企業再生にかかわった冨山氏や経営共創基盤が気づかなかったとでもいうのだろうか。
・さらに、監査法人の監査不表明は債務超過もさることながら、増資計画の実現性を疑ったことも一因だ。これは、中柏ジャパンが中国マネーを集めなかったため。穿った見方をすれば、中柏ジャパンが引き金を引いたということだ。債務超過が確定していなかった12月末の社債発行は「中国政府の許認可が下りなかったため」と言い、1月末は「決算で債務超過に転落したからだ」と主張する――。本当に、中国マネーが存在したのか。今となっては疑問が残る。
・一連のファイナンスに市場は翻弄された。11月26日、2220円だった株価。中国企業の資本参加を受けて、翌年の1月5日には1万6600円の終値をつけた。今では1914円である(3月10日終値)。中柏ジャパンだけでなく、生煮えのIR(投資家向け広報)を許した東証の責任も重い。「今回の中国企業のファイナンスは中柏ジャパンに任せていた」。10日の会見でパシフィックHDの織井渉社長は繰り返した。今回のスキームの背後には何があったのか。関係者は事情を明らかにしてほしい。
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20090310/188712/