日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

中国企業もベトナムへ

2010-09-04 | 中国企業の動向
 この春から日本企業を含む企業で賃上げストライキが起きていますが、中国政府の政策でも今後人件費の高騰を促進するからでしょう、低コスト生産を求めて中国に着た日本企業も、中国以外の国や中国国内でも西部への向上移転を検討していたり、既にすすめている企業が結構見られます。

 そうしたら、なんと中国企業まではベトナムに移転をしだしたと。。

 China Dailyの記事ですが
 中国企業が東南アジアへの進出拠点、及び低コストを求めてベトナムへの投資を加速していると、ベトナムの行政が伝えたそうです。

 江蘇省のアパレル企業の幾つかが、中国の地方政府の最低賃金上昇を踏まえ、工場を東南アジアに移転している。

 ベトナム政府の計画投資省傘下の外資投資委員会副委員長によれば、中国からの投資は個々数ヶ月継続して上昇しているという。7月待つ段階で中国企業は743のプロジェクトに投資しており、総投資額は31億ドル(3千億円)になった。地域的にもベトナムの63の県のうち53に進出している。

 バンコックや上海に比べると、ハノイの様なベトナムの都市の最低賃金は低い。平均労働コストも中国の半分程度に過ぎない。平均して未熟練工の賃金は100ドル(1万円程度)だ。それに中国の幾つかの地域では労働者不足が発生しており、中国企業や地方政府はさらに昇給しようとしており、全ての省で最低賃金を引き上げた。

 この様な人件費の上昇により、中国企業もベトナムのようなより賃金の安い国への進出を目指している。

 一方で、中国で事業を行っている多国籍企業は、中国の巨大な市場が魅力的なことからもベトナムに工場を移転する事は無いだろうと、中国科学技術省の高官は語った。

 中国ベトナムの貿易量は、今年2.5兆円に成る見込みであり、上半期で1.2兆円に達した。之は昨年比で49.5%も増加しているが、今年1月の両国間の自由貿易協定の締結が貢献している。

⇒如何でしょうか?
 欧米企業が日本企業より中国市場においてはかなり先を歩んでいますし、欧米企業の給与の高さは昔から言われています。唯、中国に進出している欧米企業とは、実は大企業が圧倒的に多いのです。低コストを求める場合、欧米企業にとって生産拠点は中国よりも地理的に近い南米とかもあるからだと思います。

 一方日本企業は、確かに大企業も沢山出ていますが、生産という点ではその下請けクラス、販売系は多くはありませんが中小企業もその地理的近さと文化の類似性からかなり中国に進出しています。海外進出は中国が初めてという企業も多く、それが日系企業の苦戦をもたらしているという面も否めないでしょう。

 生産拠点として中国に進出した日本企業。中国政府の促進策もあり、中国の内陸部への工場移転を考えている企業も多いでしょう。既に具体的に計画を進めている企業もかなりあるはずです。

 でも、東南アジア市場を狙うなら今ならベトナムじゃなく、マレ-シアかタイではないだろうか。やはりベトナム進出は低コストの追及がメインのはず。なぜそこに中国企業が中国政府の誘導する内陸ではなくベトナムへ進出するのか?

 色々な考えはあるでしょうが、今の中国の賃上げ政策の背景には貧富の格差の大きさがあります。都市部でも上位と下位の差、企業内では幹部と工員の格差、そして都市部と地方の格差。最低賃金の上昇はその工員達の給与を上げて格差を是正することにあります。でも内陸部も発展すれば今度は沿岸部と内陸部の格差も是正されるはずです。日本で東京都沖縄では30%程度の格差はあるはずですが、やはり同じく荷で同じ仕事をするならその格差の限界は50%程度じゃないでしょうか?

 と成ると、今内陸部に移転しても同じことでしょう。もちろんベトナムも経済が発展すれば同じですけど。何より最近個人的に思うのは、一人っ子で甘やかされすぎた中国人若年層よりも、ベトナムの若いこの方がワ-カ-としては柔軟で真面目じゃないかという気がするのですが如何でしょう?中国も田舎に行けばまだましでしょうけど。

 ベトナムは知らないのでなんともいえませんが。中国の若者を見ていると人件費の安さより、よくいわれるようにもっと真面目で素直な人種なら、ベトナムの方が生産拠点としては優れている気がします。中国人の若い人は、優れた才能も育ってきている反面。平均したら質は落ちているのではないだろうか。国のプロパガンダの影響もあり妙に傲慢に成っているのも鼻につきますし、昔の日本もそうだったのかもしれませんが、外国人の私にとりお金稼ぎ以外には魅力の無い国にどんどんなっているように感じます。
コメント
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