日中越境EC雑感

2008年に上海でたおばおに店を作るところから始めて、早もうすぐ10年。余りの変化に驚きの連続

外資系企業も中国でECが可能に

2010-09-01 | 中国EC事情・淘宝
なりそうです。

 今日日本総研の呉さんからいただいた通達に載っていたのですが、詳しくはまだ色々教えてもらっているのですけど、

商务部办公厅关于外商投资互联网、自动售货机方式销售项目审批管理有关问题的通知 商资字[2010]272号

 というものを見ていると外資系企業もECに関しては経営制ICPの取得が可能になるようです。まぁ、実際には許認可が必要なので実際に始まると色々課題があるかもしれませんけど、わざわざ中国企業を使ったスキームを作ったり、代理店に任せる必要がなくなることは良いですね。

 タオバオモールに外資の出店も認めるようになったという話を伺っていたのですが、担当者によりそれは駄目という回答が多く、結局ヤフータオバオの立ち上げのときにできた日本チームなら可能(リスクがあることは説明される)とわかったのですが、この通達を見る限りモール出店だけでなく独立サイトでもEC事業はできることに成りますね。

 唯定款の問題とか、サイトがECといっても情報の提供や見せ方によって抵触するものが出てくるかとか、実際には色々課題は残るでしょうが大きな前進といえますね。

 中国でブランディングのできている大企業は、おそらく独立サイトでの販売を進める動きが進むのじゃないでしょうか。そうなると、いよいよタオバオモールの使い方や使い分けが課題になってくるかな。

 あ、C2Cは僕の頭から排除しています。C2Cも大きな販売チャネルであることは確かですが、個々に対してB2B2Cを目指すとか、プロモーションチャネルとして使うのが正解でしょう。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

新興国ネット市場はそれぞれ違う

2010-09-01 | 中国EC事情・淘宝
 日経新聞を見ていたら、フィナンシャルタイムスの記事の引用で、新興国のネット市場で試されるマーケティング戦略と題して。。

 ボストンコンサルティングの調査によれば、中国ではインスタントメッセージ(IM)や音楽、映像、ゲームの配信でネットを主に利用しているが、ブラジルやロシアでは検索と電子メールが中心で、先進国のユーザーに近いことがわかった。

 世界でも突出して多い4億人超のオンライン人口を抱える中国では、米国や欧州など先進諸国のユーザーとは顕著に異なる習慣が見られる。中国でネットは主に娯楽のために利用されるのに対し、成熟した市場では仕事での使用が大きな部分を占めていることがわかった。

 また、新興国でもネット利用が盛んでないと考えるのは間違いだが、さらにネットが定着している市場でも、既存のマーケティング戦略をそのまま持ち込めば良いと考えてしまうことも誤りとする。

 インフラについてもインドではまだ電話回線が主流、一方中国ではADSLが主。

 さらにインドの従来メディアは多種多様なコンテンツを提供しており、オンラインによる娯楽の魅力が薄れてしまう。これに対して中国の消費者は、国営メディアでは見つけられないようなコンテンツをオンラインで発見できるのだ。

⇒中国のADSLは通常1-2メガで、都市部の高級マンションでも4メガしかありません。日本から比べるとはるかに遅いインフラの上に国際回線は細く、かつ検閲もあるためにますます遅い、ということでイラつきますが、他の新興国に比べてみれば随分ましなようですね。

 そして、既存のマ-ケティングが新興国各市場毎に異なるというのは全くその通りだと思います。インドのコンテンツの引用は興味深いのですが課金するのですかね?

 中国の娯楽というのはそうなんでしょうね。

 そして、これがECになるとビジネスインフラそのもの(商習慣や、本当にあらゆる意味でのインフラ)の相違も影響してきますので、日本で成功した方法が通用するわけではないと思います。逆に言うと、今中国で成功しているビジネスモデルがそのまま日本で通用するかというと、それはそれで疑問です。。」
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

4000円チケットの中国格安エアがJALスッチーを囲い込み!?

2010-09-01 | 中国企業の動向
4000円チケットの中国格安エアがJALスッチーを囲い込み!?


●契約を守らない カネを払わない トラブルも多い

 茨城―上海便の一部を片道4000円で販売すると発表して話題の超格安航空会社「春秋航空」が、JALの乗務員の受け入れを検討していることが分かった。

 JALは10年度中に約1万6000人の削減を予定している。パイロットは826人、客室乗務員は1877人が対象だ。そこで、仕事にあぶれる乗務員を大量に採用し、日本線のサービスを充実させようというのだ。

 中国メディアによれば、春秋航空は「採用人数は多ければ多いほどいい」と太っ腹で、第1陣としてパイロット30人ほどを予定している。

 気になるのは、給与などの待遇面。なにしろ春秋航空は、徹底したコストカットで超低価格を実現し、成長してきた航空会社だ。安さを追求するあまり、飛行機の「立ち乗り席」なんて仰天プランをブチ上げたこともある。

「給与について、春秋航空側は『希望に応じたい』と言っていました。さすがにパイロットはJAL時代と同水準というわけにはいかないでしょうが、1000万円くらいは出す気があるようでした。客室乗務員には、300万円程度は保証するでしょう。JALとの話し合いも始まっているようです」(航空関係者)

 春秋航空は、04年の設立からわずか数年で中国の格安航空最大手に躍進。こんなイケイケの会社に拾ってもらえたら、JALスッチーにとっても悪くない話だと思うが……。

「中国企業にありがちな話ですが、契約を守らないとか、カネを払わないという苦情をよく耳にします。旅行代理店が1500万円を踏み倒されそうになるなど、トラブルが多い。契約を打ち切った業者も少なくありません」(旅行業界関係者)

 それでも、潰れそうなJALに残るよりはマシ?

(日刊ゲンダイ2010年8月27日掲載)http://news.livedoor.com/article/detail/4975895/

中国企業に買収される日本企業が増えていますが、将来的にもこの傾向は変わらないのでしょうね。記事のJALの例は事実かどうか知りませんが、こういうことは今後も出てくるのでしょう。

 記事を紹介したのは2つ理由があり、
・日中間4千円のチケットって散々紹介されていますが、将来の目標であって当面その価格のチケットの発行はしないと上海では聞いたこと。つまり、アピールが先に立っている。

・金を払わない、契約を守らない。これはほぼ全ての中国企業に見られる傾向で、短期で合弁事業が壊れた事例などもこの点が大きく影響しているように思えます。そして、こういう日本では考えられないビジネス習慣も、中国では普通なのかなと思わされます。まぁ、だから中国企業のプレゼンスが増加しても早々変わらないかなと。

 中国企業の日本人エンジニア募集の案件って増加しているのですけど、実際に現地にいく人のケアができるのか。日本人の場合、勤務して数ヶ月で雇用契約を切るといわれたときに、中国人ほどのタフさは無いですよね。

 一方でこういう契約を守らないというのは、自分達の順応性の高さだという解釈をしているように思えるのがうざい所です、中国ル-ルなんですが、海外に行っても同じように行動するでしょうね。しばらくは。
コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする