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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

商品市況上昇のなか農地も上昇。バブルの兆し。

2011年02月18日 20時39分12秒 | 金市場

4連騰となった金価格。地味ではあるもののジリジリと上値を追う展開。先週、電話にて某紙元編集委員氏いわく「金が上がってきたが、取り建てて買い上げる目新しい要因がないように見えるが、いかがなものか?」と。対して当方「先日ブログに上がりたがっているのではないか?と書いたでしょ」と。内部要因的に売り一巡でテクニカル主導のところにもってきて、中東やらインフレやら、それなりに上昇を妥当化できるものもそろっており、上がれば自然と材料も付いてくるとした。基本は自律的なもの。株は上がって来たが、それを利喰って何を買う?金市場に投じられているコアな資金は泰然自若ということで、上澄み部分がチャプチャプ・・・・って何のこっちゃ。

 

昨夜の1月の米CPI(消費者物価指数)。早い話がインフレ率だが、総合が前月比0.4%(前年同月比1.6%)の上昇。変動の大きいエネルギーと食品を除いたコア指数は0.2%(同1.0%)の上昇。コア指数が1%を回復するのは10ヵ月ぶりのことだと。コアインフレが押し上げられた背景には、衣料品価格や航空運賃の上昇がある。衣料品の上昇率1%はどん底だった09年2月以降で最大らしい。コットン急騰が話題だが、中国などでは衣料品の値上がりが早くから言われていたので、まだまだこのあたりは温度差がある。とはいえ、メーカーの価格転嫁が浸透してくるとより目立った動きとなりそうだ。航空運賃が2.2%上昇というのは、景気に動きが出て来た証しか。それにしてもコア指数が低水準であることに変りなし。

 

目を引いたニュースに12ある米地区連邦準備銀行のひとつカンザスシティー連銀のホーニグ総裁の議会証言というのがあった。予算委員会などというFRB議長とは異なり、こちらは地域性もあって上院農業委員会。テーマは、農地の価格高騰について。シカゴ連銀の調べでは

昨年10-12月に中西部の農地は前年同期比で12%上昇したとのこと。それがカンザスシティー連銀の管轄地域にあるカンザス州とネブラスカ州では前年同期で20%近い上昇とのこと。底バイ状態で2番底まで指摘されている住宅価格をよそ眼に、商品相場が高騰するなかで農地の取得が投資対象として過熱の可能性が伝えられ始めたのが昨秋のこと。それが数字でも明らかになり更に関心を集めている。

 

ホーニグ総裁というと昨年、FOMCにて量的緩和策は言うに及ばず、超低金利(ゼロ金利)政策に対し一貫して反対票を投じて来た人物として知られる。「金融市場の今のひずみによって資産市場の不均衡が農業を巻き込み、再び不意を衝いて米経済にも広く波及するリスクが高まりつつある」としたとのこと。カネ余りを背景にしたバブルなのか、実需によるものなのか不明だが、こういう動きがあることも頭に入れておきませう。

 

昨夜は2月らしからぬ激しい雨音に思わず外を見てしまった。小さい頃、台風の時など「おお、すげぇ~~」みたいな感じでよく外を見たなぁ。東京は、天気が回復した午後からも吹き返しとみられる強風。今に始まったことではないが気象がおかしい。この先もイロイロありそうだ。

 

 


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