先週末の米雇用統計のNFPつまり非農業部門の就業者数の増加22万7000人は、サプライズだった。20万人を超える数字は“上振れ”という感覚で見ていたが、予想の17万5000人増からもサプライズ。小売り大手がネット販売などに押され、人員削減を発表していたので(減らすのはこれからだが)良くて市場予想をやや上回るくらいかと思っていた。
失業率は4.7から4.8%に上がったが、これは職を求めている人が増えた結果であり(労働参加率の上昇)、むしろ環境の明るさを表す。そもそも5%以下は完全雇用の領域とされ、それもあって就業者数20万人以上の増加はなくても状態は悪くない、OKという捉え方がされている中での数字。
それでも市場の評価を落としたのは、賃金(平均時給)の伸びが12月の前年比2.8%から2.5%に落ちていたこと。インフレの兆候はなく、過熱はしていない。したがって、利上げをしなくてよいという解釈に。
発表はNY金の通常取引が始まって間もなくだったが、前段階では1213ドル近辺で売りが先行する流れにあった金市場は、結果判明後から買いを集め、そのまま1220ドル台まで水準を切り上げながら進んだ。
金市場には、3月の利上げが遠のいたという見方と、労働市場の好調さはいずれインフレにつながり、むしろそれが金の買い要因になるという見方がある。それに加え、やはり政治要因から派生する地政学的リスクも金市場は意識し始めているようだ。
週末発表のCFTCのデータでは、ショート・カバーが主体で新規の資金流入は目立たなかったが、このデータは31日までのもの。2月1日以降、SPDR(スパイダー)ゴールド・シェアが3日連続で残高を増やしているので、FOMCを超えて資金流入が再開という流れか。
3月の利上げはなく、むしろそのタイミングでオランダの選挙など欧州要因また中東要因が金を刺激することを読んでのものだろう。
立春といわれてもピンとこないが、ただただ時間の経過の速さを感じる。この分だと、あっという間に桜が咲いて、気がつけば新緑シーズンということか。その前に花粉の洗礼が控える。世の中に、たへてスギ花粉のなかりせば、春のこころはのどけからまし。
石原都知事時代のディーゼル車の微粒子規制で、当方の花粉症はかなり楽になりました バス業者運送業者は買い換えや後付け装置でかなりの出費となりましたが、そのくらいしないと今でも状況は変わらなかったでしょう
トランプ大統領は古代ローマの独裁者を大いに参考にしているように見えます