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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

理外の理、理屈抜きのドル安モメンタム

2018年02月16日 22時53分25秒 | 金市場

15日のNY市場で債券相場は弱含み、長期金利は2.909%で終了。先日まで米長期金利の上昇を嫌がっていた株式市場は、金利上昇を跳ね返して上げ幅拡大。一方で、金利上昇を好感するはずのドルが、逆に下落。

15日の引けでユーロドルは1.25ドル台に回復。ドル円の引けは、106.14円。その結果、ドル指数(DXY)の終値は88.57となり終値ベースで直近の下値となっていた2月1日の88.65を下回って終了。大型減税法案成立後にうごめき始めた「米財政赤字大幅拡大への懸念」が、その後の「大型インフラ投資案」に「財務省による国債増発スケジュールの発表(1月31日」、12日の「予算教書」などでさらに強まっていることがある。トランプ政権が貿易面で保護主義を推し進めるスタンスを強めていることも、ドル売り要因のひとつ。こうなると、「ドル安は米国にはいいこと」というムニューシン財務長官の発言も思い起こされ、為替政策の実質的な転換がもたらした動きかと勘繰りたくなる展開ではある。

ドル安の流れがトレンドとなったところで、 “流れの方向と強さに従う(トレンドフォロー、モメンタム)ロボット・トレード”が、理外の理、理屈抜きの相場展開を作っている。マーケットでは、往々にしてみられる現象ではある。その結果、ドル円は105円台に突入。ユーロドルも年初来高値更新。

このドル安が、長期金利2.9%台乗せの中で金価格をサポートしている。金の方は、金利上昇よりもドル指数(DXY)の下落に焦点を当てている。本日は、ユーロ高を映しアジアの午前中にDXYは年初来安値を更新し2014年12月以来の水準まで低下。春節で中国勢は休みなれど意に介せず金は1360ドル台に乗せて推移した。NYは週明け19日が祭日(大統領の日)につき今週末はlong weekend。本日1月25日の高値を更新して引ければなお良し。



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