総じてタカ派的と受け取られた今回のFOMCだが、その割に現地時間14日のNY市場の反応は、いろいろあれ限定的なものだった。
本日の午前、自分自身も
「FOMCの結果が判明する直前のNY金は1820ドルをやや上回る水準で推移していたが、結果が伝わると10ドルほど急落状態となり、1810ドル台前半の水準を細かく上下動した後に1806.20ドルまで売られ、結果的にこの日の安値となった。その後パウエル議長の記者会見が始まり30分程度経過した午後3時過ぎに買い優勢になり1825.40ドルを付けたものの、終盤再び売られ時間外取引は1818.70ドルで終了となった。結果的に通常取引終値と同じ水準ということに。6月以来の高値(終値1825.50ドル)を付けた前日まで6週間弱で194.60ドル、10.7%の上昇の上昇を見ていただけに、FOMCの結果を受け利益確定から1800ドル割れ程度の下げは想定内といえたが、心理的節目の1800ドルは維持して終了となった」と書いた。
正直って、FOMC当日の時間外で売られ、内容を消化した上で本日のNY時間外から、あるいは現地の15日通常取引入り後に買い戻され浮上というパターンを想定していたが、ここまでのところ逆になっている。
別の原稿で更新が遅れたが、現時点でNY金の安値は1782.00ドルとなっている。ドルが反発し、ドル指数が103ポイント台から104ポイント中盤まで戻しており、遅ればせながらの益出し売りというところか。
12月2日に発表された強気の内容の米雇用統計を受けても1800ドルを維持したNY金が、翌週明け5日にNY時間外のアジア時間の高値からNY時間に入ると40ドルもの下げに見舞われることがあった。その際に、「この水準で押し目買いがどの程度見られるかが注目される」と書いたが、いま全く同じ状況にある。
本日、日経NYの斉藤記者が、「政策金利の『天井』が見えてきたことで、市場の関心は景気の冷え込み度合いに向かう」としていたが、その通りと思う。これから景気とFRBのチキンレースになると思うのだが、どうなるか。