亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

FOMC翌日のNY金の押し目   

2022年12月15日 21時56分41秒 | 金市場

総じてタカ派的と受け取られた今回のFOMCだが、その割に現地時間14日のNY市場の反応は、いろいろあれ限定的なものだった。

 

本日の午前、自分自身も

「FOMCの結果が判明する直前のNY金は1820ドルをやや上回る水準で推移していたが、結果が伝わると10ドルほど急落状態となり、1810ドル台前半の水準を細かく上下動した後に1806.20ドルまで売られ、結果的にこの日の安値となった。その後パウエル議長の記者会見が始まり30分程度経過した午後3時過ぎに買い優勢になり1825.40ドルを付けたものの、終盤再び売られ時間外取引は1818.70ドルで終了となった。結果的に通常取引終値と同じ水準ということに。6月以来の高値(終値1825.50ドル)を付けた前日まで6週間弱で194.60ドル、10.7%の上昇の上昇を見ていただけに、FOMCの結果を受け利益確定から1800ドル割れ程度の下げは想定内といえたが、心理的節目の1800ドルは維持して終了となった」と書いた。

 

正直って、FOMC当日の時間外で売られ、内容を消化した上で本日のNY時間外から、あるいは現地の15日通常取引入り後に買い戻され浮上というパターンを想定していたが、ここまでのところ逆になっている。

別の原稿で更新が遅れたが、現時点でNY金の安値は1782.00ドルとなっている。ドルが反発し、ドル指数が103ポイント台から104ポイント中盤まで戻しており、遅ればせながらの益出し売りというところか。

12月2日に発表された強気の内容の米雇用統計を受けても1800ドルを維持したNY金が、翌週明け5日にNY時間外のアジア時間の高値からNY時間に入ると40ドルもの下げに見舞われることがあった。その際に、「この水準で押し目買いがどの程度見られるかが注目される」と書いたが、いま全く同じ状況にある。

本日、日経NYの斉藤記者が、「政策金利の『天井』が見えてきたことで、市場の関心は景気の冷え込み度合いに向かう」としていたが、その通りと思う。これから景気とFRBのチキンレースになると思うのだが、どうなるか。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 200日線を巡るゴールドと... | トップ | 23年NY金は山場が2回のイ... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

金市場」カテゴリの最新記事