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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

セーフティ・ネット

2012年06月15日 16時05分17秒 | 金市場
14日はNYコメックスの通常取引が終わった後の時間帯に、日米欧など主要国中銀行が、ギリシャの選挙結果を受けて仮に市場が混乱に陥る場合に備え、協調して緊急的な資金供給を実施する用意があることが明らかになっている。リーマン・ショック時の2008年10月に、世界金融のカネ巡りが止まるいわゆる流動性危機(クレジットクランチ)が起き、それが世界経済の落ち込みを深くした経緯がある。今週12日のここに短く「流動性危機さえ起きなければ金は浮上する」と書いたが、それがまさにこれ。今の環境であの状態を起こしてしまったら、すぐにとは言わなくとも世界経済は恐慌に落ちるのではないかと思う。その状態を起こさないとの決意を示したものだが、こうしたセーフティ・ネットとも呼べる政策は金価格を心理的にも支えるものといえる。もちろん、これとて肥大化した金融の世界で、効果のほどは不明という見方もある。

週間ベースの失業保険申請件数にCPIの3年半ぶりの大幅低下、これらのニュースは言わずと知れた緩和期待を盛り上げるが、経常収支の赤字額の増加は、このところ4000億ドル台の赤字を出しながら外のカネで回る米国経済という常態化した姿を再認識させた。年後半の金市場の材料のひとつと思う。以前は赤字額ももっと大きかったのだけど。しかし基軸通貨発行国につきそんなの気にせず・・・ということだが。困ったときは刷ればいい・・・・・そしてこの3年刷ってきた。

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