亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

世紀超えの天体ショー後に控える動乱

2022年11月08日 20時18分32秒 | トピック

442年?ぶりとかの天体ショー。東京でも好天に恵まれ、18時過ぎから外に出たり入ったりしながら月を見ている。スポーツ観戦用にずいぶん前に買った小さな双眼鏡なので天王星までは無理だろう。東京の空は星を見るには明るすぎるし。惑星直列がどうとかこうとか、こういう天体ショーというかアストロジーで相場を語る人もいるが、相場との関連の知見は当方にはない。ただ、普段から毎年月齢カレンダーを好んで使っており、天体ショーというか月の満ち欠けには関心がある。

 

ともあれ、週明け11月7日のNY市場の金価格は続伸となった。NYコメックスの通常取引は前週末比3.90ドル高の1680.50ドルで取引を終了した。前週末に発表された10月の米雇用統計の内容が硬軟入り混じる結果となり、大きくドル買いに傾いていたポジション(持ち高)調整を誘発しドル売りに勢いがつき、週明けもその流れが続いた。主要通貨に対しドルが売られる一方で、金市場では買いが先行した。ただし、この日の高値は1685.60ドルと前週末の高値(1686.40ドル)を抜けず、上値の重い印象はぬぐえない。

今週は10日に10月の米消費者物価指数(CPI)の発表が控えており、インフレの高止まりが示されれば、米連邦準備理事会(FRB)による金融引き締めの長期化が意識され、ドル高復活への警戒も根強いとみられる。

前週末に1日で2.09ポイント、1.8%の下落と2015年11月以降で最大の下落率となったドル指数(DXY)だが、週明けも続落となり金のみならず貴金属全般買われやすかった。本日8日のDXYはアジア時間を110.079で始まり、戻ろうとするものの上値は重く、ここまでのところ110.61まで。ECB(欧州中銀)理事のフランスやドイツ中銀の総裁が景気悪化でも利上げを続けるべしとしていることから、ユーロが押し上げられDXYを抑えている。

その中でNY金はなんとか1670ドル台で踏ん張っているというのが、足元の状況。 いずれにしても1600ドル台は、いわゆる押し目買いの価格帯と思う。

 

米中間選挙は、大勢の決着がつくまでやや時間を要する見通しで、すぐに市場の手掛かりとはならないとみられるが、どうなるか。自分としては共和有利に選挙区が変わったりしているし、下院を共和が取って、先行き財政協議が大荒れになるのではと思っている。とどのつまり合意するにしても、そこまでの経過が連邦債務上限引き上げ問題のリスクになる。

こちらは先行き大荒れ政治ショーの幕開けで、「皆既」の時間帯は今夜の天体ショーに比べかなり長くなりそうだ。政治リスクつまり地政学リスクがますます高まる時間帯に入っていくことになる。米国が中心だが世界的にも、さらに国際関係も同じだろう。

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