週末のEU財務相会合は、既存のギリシャ支援の推進を、一方ではギリシャに更なる財政支出の削減と国有資産の売却を迫るということで、市場の混乱を鎮静化させるにしては何も新たなものは出ず、「結局」というか「やはり」期待外れに終わり株も何も売られ、米国債が買われ・・・という流れに。しかし、欧州も以前のように首脳会合での「合意=政策決定・実施」ということではなくなっている。というのも各国共に政権政党の力が落ち、すなわち力のあるリーダーが減り各国ともに議会運営に四苦八苦するがゆえに、首脳間合意がそのまま形になり難い。そこを市場が衝いてくる。・・・で市場が荒れると、これは困った困ったと、また集まっては「この間決めたことはやるんだケンネ」と意思確認というパターン。
しかし、さすがに足元のギリシャへの1次支援融資第6弾(80億ユーロ)は何だかんだ異論はあっても「やらざるを得ない」という結論だろう。トロイカ(EU、ECB、IMF)もギリシャに難のあるのは重々承知、多少のことは目をつぶって実行以外方策はなし。さもなくば既に延焼し燻り続けるイタリアが本格的に発火するとギブアップだからだ。それとは別に、ここで更に株が暴落などしたら、景気の底割れは避けられず、回復に要するコストは益々跳ね上がる。「先送り」であることはわかっているが、当座を忍ぶ以外なし。
今朝も不意をつくかたちでS&Pがイタリアの格下げを発表した際には、緊張が走った。しかし、こうしたことが逆に目をつぶったquick-fixに当局を走らせる。そして市場はやや落ち着く、落ち着いた間隙を縫うように金が上がる(値を戻す)。それが昨日、今日と金市場の参加者が見ている流れ。
こうしたユーロ圏の動きも、微妙に今週のFOMCの意思決定に影を落としそうだ。
先週末は、高松でセミナー、そこから友人、知人のいる松山へ回った。大雨注意報、警報が出ていたが、幸いにも両市内に居る時は雨らしい雨にもあわず、移動中はすごい降りだった。
このあたりは、稿を改めて。
1710ドルくらいまで待ったほうがよいですか。