亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ゴールドなんとかモメンタム維持(スケールダウンの中銀の買い)

2024年04月09日 21時46分34秒 | 金市場

昨日は2350ドルまで水準を切り上げたいま、その持続性を見るためにNY通常取引開始後の値動きを見たいと書いた。

このところのパターンとして、NYの通常取引入り後に買い優勢に転じる上値追いの流れが続いて来たが、昨日は逆だった。

 

昨年末に初めて2100ドルを超える急伸を見せた後のパターンとして、週末に急伸すると翌週明けNY時間外のアジアのスタート時に値を飛ばす例が多く見られてきた。8日の展開はむしろ逆だった。

前週末NY時間外取引の終値(2349.10ドル)をやや下回る売り優勢で始まったアジア時間の取引は、3時間余り下値を探る展開で、さすがのモメンタム相場も一服かと思わせる展開に。

日本時間の午前10時頃に一時2321.70ドルまで付け、結局これがこの日の安値となった。そこから反転すると急ピッチで水準を切り上げ、前週末に記録した最高値(2350.00ドル)を突破すると買いを呼び込むかたちで、そのまま2372.50ドルまで付けた。安値からここまで約2時間半、日本時間の昼前のこと。

その後は売り先行の流れに転じ、2350ドル台で推移しNY時間の早朝から下値を探る展開に転じ、通常取開始後にいったん2340ドルを割れることになった。

このところNYの通常取引入り後に買い優勢に転じる上値追いの流れが続いて来たことから、ここでも今回の上昇相場も一巡かモメンタムの喪失)と思わせる展開だった。

 

ところが午後に入り終盤に近付いたところから買いが先行し再び2350ドル台に復帰して通常取引は終了。その後の時間外でも買いが先行し時間外取引は2358.40ドルで終了した。なんとかモメンタムは維持されている。

結局、通常取引終値ベースでさらに高値を更新。取引時間中の高値更新はこれで7営業日連続となった。

 

本日、9日の相場展開も似たような形になっている。

 

ちなみに週初から中国人民銀行が3月もゴールドを増強し、これで17カ月連続の増加とはやしているが、増えたのは5トンで、スケールダウンしている。

中央銀行全体でも1月は45トンの買い付けで2月は19トンとなった。2カ月で64トンは、買いが続いているという点で評価できるものの、前年比では43%減となる。もっとも、水準の高い前年との比較なので割り引く必要があるが。

 

価格急伸を追い掛けてまで、大量買いするか否かは今後の注目点と言える。

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