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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ドバイショック

2009年11月27日 18時00分26秒 | 金市場
NYがサンクスギビング休暇のなか昨夜のヨーロッパ市場が下げに見舞われたことに端を発し、ドバイの債務返済棚上げ問題が、始めチョロチョロという感じが、時間の経過とともに不安心理が高まっている様子。UAE(アラブ首長国連邦)の構成国のドバイ首長国が政府系持ち株会社ドバイワールドとその傘下の不動産ディベロッパー、ナキール社というとNHKが特集を組んで紹介していたので、記憶されている方も多かろう。産油国ではないドバイが近隣から資金を集め、誰がここのに住むの、働くの、そんなに観光客が来るの?というプロジェクトを進めていた例のアレです。後に、いわばルーズなファイナンスの象徴となったもの。25日に少なくとも返済を6ヵ月延期すると発表された際には、アブダビなどが面倒をみるので大丈夫ではという見方が支配的だった。ナキールについては12月14日に35億㌦の返済期限が来るという話がある。

問題は、ドバイだけではなく、この問題をきっかけに問題を抱えた他の地域や国はどうなのか?という疑問が出て来たこと。トルコ、ロシア、ギリシャ、アイルランドや東欧圏など新興国の一応は小康を保っている国々への不安というもの。金市場も今朝は1180ドル台を維持して影響は感じられなかったが、午後に入りスポット価格が1150ドルを割れる急落状態になっているのは、昨年秋の金融危機時の急落の記憶が呼び起こされたものだろう。あの時はドル資金が取れなくて金が売られたが、今は世界的に流動性の供給が潤沢に行われているので環境は明らかに異なる。したがって、ここまで(特に今月は)急騰してきたので、取りあえず益出しをしておこうという売りと見られる。ここまで調整局面がなかったぶん、そのきっかけということか。

これから外出の用あり、夜半に書ければ更新しましょう。TOCOMがシステム障害?この状況の中で“張り付いて”しまいましたね。



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17 コメント

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猿の惑星 (kenji)
2009-11-27 20:53:47
全く別な世界が来たね。これで多分ユーロは崩壊だろう。わが国のゼネコンの運命は?

面白い事である。先に来た人があとになりという世界である。収束値はそれは世界戦争である。
皆さん、その用意を。常識が全く、異なる世界が来る。豊田ですらつぶれる世界である。
 世界各国が生存競争をする。勿論アメリカもである。自身を大国とは思っていないアメリカである。彼等の世界観には大国という考えはないだろう。それを間違えているのはわが国だけである。
 暮からわが国は騒然とする。
若い人は体力がある限り15年は我慢である。40代以上はよほどの人々でナイト。苦難に陥る。それは徐々にではなく、ある日突然である。
 金すら変動する世界である。
金は頼ってはいけないが頼らなくてはいけない世界である。矛盾だが。
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2番底 (ナニユエ)
2009-11-28 01:33:05
2番底来るかも知れませんねー  今日は若いヒトと飲む機会があり堅実な考え方に感心しました。大変な時代に生きることは強い人間を造ると思います。上記kenji様の米国に対する観点にも全く賛成で学問のなりたちかたからしても我が国は遠く及ばない。ただ日本人はなかなかしぶといし堅実です。私は50代ですが少々の苦難はへーき。全く別の世界が現出しても おたがい頑張りましょう。
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これから ()
2009-11-28 08:34:28
これからは,人生感世界感価値観を自分なりに持ち合わせていないと生きていけない。今までの組織に頼っていけないのは明らかだ。成長率が出発点の発想ではもたないのでは?
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ドルの裏の顔 (いつも拝見しております)
2009-11-28 22:17:42
先のコメントの蒸し返しですが、ドル売りに関してはベトナムドンの切り下げに見られるように面白い現象が出ています。
ドルが米国のファンダメンタルを表すとは一義的な考えで、裏付けとして世界第2位にして世界最強輸出国としての実力を持つ中国元が強力な後ろ盾として控えていると見ると違った風景が見えます。
米中共にこの状況は望ましく失うところ少ないとすれば、むしろその被害はその他の諸国が被ると見るべきで深追いは禁物ではないかと感じます。
特にドバイの一撃は新興国に対する信認を揺るがしている意味でも何となくきな臭さを感じさせます。
ただ、過剰流動下での行きすぎも十分あり得るのでまだ大丈夫とも思えます。
しかし、自国通貨売りドル買い介入が増えてくればどうなるかわかりません、でもそれすらも過剰流動として認識される危険性がありますが、そんな倒錯した状況で最も大きなダメージを受けるのがその他の諸国の実体経済を率いる企業群と思います。
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再び失礼します (いつも拝見しております)
2009-11-28 23:45:36
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920014&sid=aVf90MDGGgLM

この記事にはちょっと・・・
特定と思われる金融機関に対し行った取引も含めて独立性というのなら中央銀行は誰のためのものなのかと言いたくなります。
現時点では例えそうでなくとも限りなく黒に近い白なのですからせめてその辺りを明らかにすべきでしょう。
それをもって独立性を言わなければ公平性を失う独立となり、これまさに金融政策の独裁と言わねばなりません。

ついでドバイネタですが、
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920014&sid=aVf90MDGGgLM
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笑ってしまいました (fairlane)
2009-11-28 23:55:16
ドバイの事情を探るためにいろいろ読んでましたら、記事のタイトルが

I Love the Smell of Napalm in the Morning
「朝のナパーム弾の臭いは格別だ」
大笑いしてしまいました

映画「地獄の黙示録」はこういうところで生きているのですね

さて米本土で炸裂する日は来るのでしょうか?
それとも日本の方が先でしょうか?
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TOCOMシステム障害 (bullion)
2009-11-29 00:02:09
投資家サイドに立って解説する気なら、他人事みたいにコメントするのは止めてください。貴殿の誠実さを疑います。
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システム障害 (fairlane)
2009-11-29 01:33:38
誰もトコムのシステム障害が、偶然の事故とは思ってないんじゃないですか。
各国取引所で実績あるシステムがたかが10万枚程度でパンクなんて・・・しかも予備サーバーまであるのに

それで早々と午後6時半に本日の取引は中止しますなんておかしいですよ。一刻も早く再開するのが常識でしょう。

中央線が5時に車両故障で中野で止まって、本日の運転は終電まで中止しますと6時半に発表するようなものです。

ノロノロ運転でもいいから早く動かせ、と

月曜朝、どういうことになるかは火を見るよりも明らかですが、トコムは知らんぷりでしょう

この取引所は個人投資家のことなんて全く考えてないです。もうあきれちゃうくらい。馬鹿馬鹿しくて笑えますよ。話を聞くとずっと昔からのことのようです

月曜寄りつきも個人の注文は後回しじゃないかと

亀井先生もあまりの馬鹿馬鹿しさにこういう風に書いたのではないかと

こんな信用できない取引所なんて使うもんじゃないですね。誰も使わなくなれば消えて無くなるでしょう
ほかの取引所もCFDもETFもあるんですから

被害を受けた方ご愁傷様です

返信する
経験 (kenji)
2009-11-29 09:26:32
バブル崩壊から我慢に我慢をしてダウ二万近くなって、なけなしの金をつぎ込んだ。経済を見れば、政府が一時的に介入して、信用の崩壊を食い止めるのが常識と思ったからである。
 ところが結果はである。その後授業料を払ったので、経済について色々勉強をした。勿論相場に議論なしを基本にしてである。
 結果はわが国の取引所はグルでないと儲からないというのが結論である。その間、金をためて、何処がいいか探して、見つけたところは先物市場と。為替市場である。結果海外とつながる先物市場を選んで、した。2000年ごろからである。もうしくじりは許されないから、先物を引き取られ分だけ、購入して、した。
 運がよかったのだろう。損を取り返した。
勿論売り買いをしたが一度間違えて、損失が出たが、それは棄てておけばいいことであったので、楽であったが、一年近く棄てておいたら、先物会社~電話があったので、<アンタならどうする>≪決済します>というので決済して200万くらいの損が出たが、その後は順調であったが、今にして思うには相場の流れを結果としてよんだことになったから、よかったナが実感である。途中でインターネットに切り替えたが、それがあることを知らなかったので、電話でしていたが、歯がゆい時があったが、先物会社の奴とおもうだけであった。
 インターネットに切り替えて、しばらくして、これは毎日できるから、それをしないように、一週間に一回と決めてした。勿論無理はしなかった。その後火曜から木曜日に限定した。
、両建ては一切しなかった。
そのときシステムが壊れたときについて質問したが、何も考えていないことがわかり、この故障を利用する時があるだろうと予測して、そのときはと思っていたが、それはおきず、そのうち、先物市場は大枠の読みさえ、誤らなければ、うまく行くことと、大金をつぎ込んではいけないが基本だ判断して、撤退した。損を取り返したし、馬鹿馬鹿しいと思うようになったからである。
 
 現在はその大枠の読みができない。
金が上昇するというが、これまでそれを見込んでかって来た人がいるが、金は貨幣ではない。
従がって、デフォルトを起こした人々は大量の金を自宅に密かに持っているのではなく、会社に預けているから、無理やりでも処分をする。
 今後必要なものは借りたドルだろう。するとドル獲得のために金の売却が起きるから、このバランスが何処にいくかである。
 戦争でもおきない限り、紙幣(借金)の踏み倒しが進むから、紙幣が物を言う世界が来るのではないか。
 この紙幣とその価値を何処が決めるかである。
 私は金はその手段にはなるが、元になるとは見ていない。今その形がどのようなものかを考えているが、どなたかそれを考えられた人はアイデアがあるなら、記していただきたい。

 色々なやり方があるが、問題は政府の役割であるが、これは個別的だが、金はそれらに関係なく金であるから、政府ではない。政府はその一部に過ぎないとおもうがよく分からない。
 いずれにしても混乱と崩壊がすすむから、金もその波から逃れる事ができない。
 つまり紙幣にはならない状態があるということである。
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雑感 (こがねむし)
2009-11-29 11:35:02
kenjiさんは怪しげな終末論者かと思ってました。失礼しました

機関投資家ディーラーの経験談を聞いても、個人投資家の実際の売買にはほとんど役に立ちませんが、個人の経験談はあまり聞く機会もなく、考え方など面白く勉強になります。

わたしは単純に現在の延長でものを考えており、紙よりも金はじめその他が間違いないかなあと漠然と思っているだけですので、先行く見方をされる方のご意見参考になりました。
別な世界とは何をイメージされているのか、またご意見いただければと思います。

fairlaneさんの言うとおりTOCOMのお粗末、世の中取引といっても公平ではない胡散臭さを感じてしまいます。わたしも被害は被ってませんが、これでは危なくて手を出せませんね。
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