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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

米国債そして金

2014年07月07日 23時31分52秒 | 金市場

NY市場が3連休となった関係で週末の市場は静かだった。予想を大きく上回る米雇用統計については、いよいよ弱気派は白旗を上げることになるだろう的な論調もあって、そうした意見の対立という展開を眺めているのも面白い(興味深い)。弱気派・・・・というより(改善は認めているので)強気懐疑派は、(個人消費支出の伸びの鈍さの背後にあると見られる)賃金上昇の鈍さや労働参加率の歴史的低さを指摘する。

7月3日雇用統計発表当日に金と同じような値動きをしたのが米国債だった。発表後にいったんは急落したものの安値からは回復、しかし前日比ではマイナスという動きは金と同じ。債券であるから利回りで表現されるので、急落で利回りは発表前の2.63%から2.9%近くまで上昇、引けに掛けて買い戻され2.641%で終了、前日よりは利回りは上昇という流れ。実は前回 5月の雇用統計が発表された5月2日の時も米国債は似たような動きとなった。この時は、金は20ドル近く上昇し、米国債とは違う動きながら意外性のある上昇となった。

このところ米国債利回りは、景気回復を好感して上がり続けるNY株式市場とは別に、下がり気味(価格は上昇)で、FRB幹部の中からも“謎”という言葉が使われるほどだった。理屈とは逆の値動きだったからだ。今週の米金融誌バロンズは「中国の買い」という需給面から米国債価格の上昇を説く分析を紹介している。仮にそうだとすると、金市場でも同じことが言えなくもない。中国の買いが下値を支えている可能性は否定できない。香港からの金輸入はここに来て減少しているものの、新たに認可された上海へのダイレクトの輸入が増えていると見られるからだ。


さて日本時間今夜のNY市場の金価格は売り優勢の展開となっている。3日木曜日に売りそびれた、あるいは様子を見たファンドが 改めて売りに回っていることがありそうだ。今週は9日水曜日にFOMC議事録要旨が発表される。この内容でどの程度利上げ論議が高まっていたのかがポイント。


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