亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

米政治リスクという数値化できない負のベクトル

2017年12月04日 20時22分42秒 | 金市場
今年の1月にトランプ政権が発足して以降、ドル建て金価格がFRBの利上げ観測の高まりの中で売られ、そこまでのレンジの下限近くまで来ると計ったように飛び出したのが、トランプ大統領や周辺の人物にからんだ何がしかの問題だった。大統領自身については、無謀な政策に関する世論の反動なども含まれた。周辺の人物に関する話は、もっぱらホワイトハウス内部からのメディアへのリークで、こちらは8月に首席補佐官に元海兵隊大将のケリー前国土安全保障長官がすわり、バノン首席戦略官・上級顧問を追いだした後にピタリと止まった。その後は、昨年の大統領選強にからむロシア側との連携疑惑を意味する「ロシアゲート」に絞られることになった。

春先に、ここに“捜査当局を敵に回したトランプ政権”といった内容を書いたことがあるが、モラー特別検察官とそのグループによる綿密な捜査が続いていると見られたが、10月にマナフォート元選挙対策部長ら3人が起訴されておりに、2人の罪状がマネーロンダリングやその他でロシアに関連したものではなく、ひとりパパドプロス元外交顧問がその関連で訴追され、後に司法取引が成立と公表されたのだが、この人物がカギを握っていることを思わせた。今回、閣僚級のフリン前補佐官が司法取引に至ったのは、パパドプロス・ルートからの情報もフリン追い詰めの材料となったろうし、これで周辺の大物への更なる波及は不可避ということになりそうだ。すでにジャレッド・クシュナー上級顧問の名が挙がっているが、トランプ・ジュニアなどなど、いろいろ出てきて大統領恩赦の行使なども話題になりそうだ。

こうした政治リスクは数値化ができないゆえに、(心構えはあっても)ノンヘッジ状態ゆえに市場の反応も“出たとこ勝負”の様相を呈することになる。税制改革法案に代表される景気拡大ベクトルと、このロシアゲートを含む米政治リスクのベクトルのどちらが大きくなるかという状態が、これからも続くことになる。


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