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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

金市場は待っている

2012年11月08日 21時30分54秒 | 金市場
外出時に駅売りのタブロイド紙の見出しが目に入ったが、「オバマ・ショック、世界同時株安」となっていた。7日のNY株の急落は、選挙結果確定の次の市場の関心事「財政の崖」問題に世間の関心を向かわせリスクオフ気運の高まりが作ったとされる。

11月がヘッジファンドの決算期という季節要因もあるのだろうが、ここに来て仮に株安が続くならばバーナンキ議長も心穏やかに過ごせないだろう。というのも後2週間もするとクリスマスのショッピングシーズン、掻き入れ時に突入するわけで、このタイミングはむしろ株高が欲しい。実際に2010年のQE2実施の際には、敢えて11月に政策実施のタイミングをぶつけたとされる。後に・・・具体的には年明けの2011年2月頃だったか、同議長は株高を狙う目的もあったという内容の発言をしたと記憶している。いわゆる資産効果だが、1年で一番個人消費が進むタイミングで量的緩和策を実施しまさに“物心両面”で景気を刺激したというわけだ。

この時は、そもそも中央銀行の政策目標に株価を押し上げるというものはないわけで、それを大胆にも口にするバーナンキという人は、やはり例外的なセントラル・バンカーであるわい、と思ったのだった。考えてみれば、当時は米国経済自体がデフレの淵に佇むような状況にあり、同議長もかなりの警戒感を抱いていたものと思われる。過去の発言内容などを累積的に見てきたが、この人はデフレ入りを極端に警戒する人と見ている。また実際に、このところ4年ほどの米国を中心とする国際経済の状況は、ユーロ圏を中心に収縮策をとっていることもあり、危うい状況ということなのだろう。

1日や2日ほど株価が急落したとて市場の気まぐれということだろうが、月末に掛けて株式市場の不振が続くならば12月のFOMCは国債の新規買い付けスタートということになるのではないか。それを金市場は待っている。

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