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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

「コブライト」ショック

2007年07月30日 15時16分16秒 | 金市場
先週末発表の米4-6月期GDP速報値。1-3月期がプラス0.6%と減速をしていたこともありプラス3.4%と市場予想の3.2%をも上回る結果に。マイナス面は住宅不振から個人消費の伸び低下等々メディアが伝えるとおりだが、目についたのが米国景気の押し上げ要因が外需という部分。要するに米国の輸出が増えている。これは円を除く各国通貨に対するドル安効果が表れているということ。加えてやはり米国経済自体がグローバル化による世界同時経済拡大の恩恵を受けているということ。まぁ、週末はこうした実体経済の好転を示すデータも過去のものゆえ、足元の金融市場への懸念が勝ってダウはさらに200ドル程売られ、つられてファンドが手仕舞ったことから金価格も続落となった。

先日7月27日に株価は底割れにはならないのではとここに書いた。足元で起きているNY株を端緒とする株安は、サブプライムというより“コブライト(コベナンツ・ライト)”と呼ばれる与信をユルユルにした金融機関の(M&Aを手法の中心に据える)投資ファンドに対する融資が、急激に絞られたことに対するショック症状と見ている。この上半期の金融機関のそれらファンドへの資金提供に行き過ぎがあり、それがサブプライム関連のヘッジファンドの実質破たんをきっかけに、慌てて蛇口を絞ったために起きている資金収縮が株安と捉えれば、これは早晩落ち着くものと思われるため“底割れはない”とした。つまり金価格にも、いい押し目になるのではないか。もちろんヒビ割れた株式市場が、先日までのように勢いを取り戻すには時間(日柄)を要しよう。それは金市場も同じではないか。

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再び小沢代表 (小さな愛犬家)
2007-07-31 01:51:23
 昨日一日、民主党の小沢代表は姿を見せなかった。
本当に病気で寝込んでいるのかもしれないし、今日姿を見せて、あっと驚く発言をするかもしれない。
 小沢代表は、最後の「田中軍団」だ。田中角栄は良くも悪くも凄いリーダーだったと思う。関係ないけど「ビート軍団」も良いぞ。
 安倍総理の話を聴いていると、真面目かもしれないが、ハートがない。危ない総理は引き受け手がなく、みんな逃げる、そんな時代になったのだろうか。官僚批判している政治家が実に官僚的である。
 追い風はあるが、それを早くから読み取って選挙準備してきた小沢代表は、やっぱり凄いし、安倍総理の言う「結果」を出してしまった。小沢さん、失われた10年で閉塞感が高まる時代、国民をあっと言わせる政策を打ち出してくれませんか。
   
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確かに日柄の時間帯ですね (いつも拝見しております)
2007-07-31 12:13:49
お疲れさまです

上にも下にも日柄の時間帯かもしれません。それにしても、参院選によって自民党の衆参両幹事長が辞任してしまいました。これにより、小泉前首相時代からのほとんどのキャストが姿を消したことになります。特に中川幹事長は経済面で様々な提言を行ってきただけに日経連あたりは結構な衝撃を受けたのではないかと思います。後任は恐らく選挙に絡んだ人選が為されると思うと非常に残念です。経済閣僚を見ても最近見るべき政策がなく政治面からの援護はしばらく期待できそうにありません。日銀政策決定会合もさりながら、当面は中国にいる米財務長官の発言が気になります。
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