亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

FOMC、サプライズはなかったとは言うものの・・・・

2018年09月27日 23時16分25秒 | 金市場
多少の修正こそあれ、注目のFOMC(連邦公開市場委員会)は、声明文と参加者全員がそれぞれ示したGDP成長率、インフレ率、FFレートなど数値見通しの分布図(ドットチャート)に6月会合からの大きな変化はなかった。しかし、利上げの打ち止めとともに、中立金利を上回る利上げの可能性も同時に再確認されることになった。

ドットチャートの示す金利水準から換算した利上げ回数は、年内は12月にあと1回(2018年は計4回)。また2019年は3回、2020年は1回、新たに加わった2021年は0回となった。
2020年までの見通しは、6月の会合で示されたものと変化はなし。ただし、長期見通しの金利中央値は0.1ポイント上昇し3.0%となった。これが金融政策上景気を過熱も冷やしもしない金利水準を意味する「中立金利」ということになる。今後、見通し通り引き上げられると、2020年には、この水準を0.5%上回ることになる。一時にせよ上回ることは、このところのFRB関係者の講演など発言内容から示唆されていた。

中立金利の水準については、FOMC内でも議論が活発に行われているとされ、ドットチャートでも2.5~3.5%のレンジとなっている。ただし、パウエル議長は中立水準の特定は厳密には不可能として、重きを置いていないとされる。理論より現実直視というスタンスか。ちなみに2021年の利上げ回数を0回としたことで、2020年中の利上げ打ち止めが、以前にも増して意識されることになった。しかし、この話も、いまでは織り込み済みで、景気も好調ゆえに金市場では、むしろオーバーシュートの度合いに関心が向かいがち。

実質GDPの伸び(経済成長率)については、2018年は3.1%に上方修正されたものの、2019年は2.5%、2020年は2.0%、21年は1.8%への減速を読んでいる。ちなみに、記者会見でパウエル議長は、米財政政策の先行きは「持続不可能」としていたので、財政赤字の拡大を危惧しているわけだ。

また、インフレ率(PCEコアデフレーター)については、今後3年間は2%近辺での落ち着いた推移を見込んでいる。この点では、インフレ率の加速を見込んでいないにもかかわらず、2020年末までに現時点から1.25%の利上げを想定していることの整合性について一部で疑問が投げかけられている。

報道にあるように、大きな変化のなかった声明文で「金融政策のスタンスは引き続き緩和的」との文言が削除されたことが注目された。パウエル議長は記者会見で、金融政策の方向性を示唆するものではないとしたが、超緩和策からの「正常化」が一巡し、これ以上の利上げは「引き締め」という要素が高まるとの解釈か。
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1 コメント

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少しずれた話 (ささやか)
2018-09-30 09:11:03
私にとって、金は今は高嶺の花です。
こんな時は「出来る時にできる事を出来る事を」やっていくしかない、と思ってます。

最近興味深く思った事、
中国では物乞いもQRコードを使っている、と云う話です。
それって物乞いも金融口座を持ってる事でないかしら?と思いました。
物乞いが100円の饅頭を買うおカネを得た時に、80円の饅頭で我慢すれば、20円は貯蓄出来るはずだ、と思いました。また変な事言ったでしょうか?FOMCの話なのに…ご笑止下さいませ。

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