亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

過去最大のショートを抱えるNY金先物、16年ぶりのネット・ショート(売り越し

2018年08月20日 23時50分06秒 | 金市場
今週22、23日に予定されている米中間の次官級通商協議を前に、先週末17日のNY時間の午後に流れたのが「この秋にも米中首脳会談を模索」との報道。このニュースに市場センチメントはリスクオフからオンに傾き、為替市場ではドル指数が13ヵ月ぶりの高値から下落。売りが先行する保ち合いでの推移となっていた金だったが、このニュースを受け買戻しの動きに転じることに。ニュースが伝わったのは通常取引が前日比0.20ドル高の1184.20ドルで終了した後のこと。ファンドのショートカバー(空売りの買戻し)と見られる買いに、水準を切り上げプラス圏に浮上。そのまま1191ドル台で週末の取引を終了した。

引け後に発表されたCFTC(米商品先物取引委員会)のデータ(8月14日時点)では、予想通りショートはさらに増え、5週連続で過去最高を更新。グロスで670トン(オプション取引を除く重量換算で)に(小数点以下切り捨て)。その結果、ロング(買い建て、658)を上回るネット・ショート(売り越し)状態になったことが判明。規模は11.4トンと小さいものの、手元のデータでは2002年8月13日以来16年ぶりのこと。

当時は取組も14万4723枚(1枚=100オンス)と小さく、(1.5トンの)ネット・ショート状態も1週のみで終了となった。ちなみにショートの規模は48トンだった。足元の670トンの規模は破格のものと言えるが、この間の金融市場の肥大を考慮すれば不思議ではない。先週の金市場は、週後半に安値を見ているので、さらにショートが膨らんだ可能性は否めない。

先週末と同じことを書くが、先物市場ゆえに空前の規模に膨れ上がったショートは、“買い予約”が溜まっていることを意味する。ロングに関しては、一定の資金を金に投じている投資家によりロール・オーバー(乗り換え)で保持されているものが多いと思われ、この先、売り戻されるものは少ないと見られる。
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3 コメント

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考えすぎでしょうか? (ささやか)
2018-08-22 07:31:33
今まで手堅く金を買い込んできた中国、今通貨安・株安の状況だと金に利益確定の売りが出てもおかしくないし…
金はテクニカル的には買い?でも度胸が要りそう…
Unknown (fairlane)
2018-08-22 23:38:23
https://jp.wsj.com/articles/SB10470229938809373950204584421991014681908

ちょうどこんな記事を見まして これだけのショートを積み上げたのはトレーダーなのかプログラムなのか。。 ロングはトレーダーのみでしょうが。。
あと10年ですべてAIが判断する市場になるのでしょうかね
中国 (KAMEI)
2018-08-23 07:53:31
世界の中で突出した2大金需要国が中国とインド。宗教的ないわれに基づいた一般の草の根的な買いを背景とするインド。

対して中国は、過去9年にわたり国家主導で“金の取り込み”を行ってきた経緯があります。したがって中銀や国有商業銀行保有の金は売らないと思います。

一般国民の中に利食い売りする動きはあるでしょうが、基本的に人民元に信頼を置いていないことから、一般の売りがどんどん広がることも考えにくいです。

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