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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ドル建て金価格、再び史上最高値突破、中銀の買いという“実需”

2009年11月04日 03時39分28秒 | 金市場
NY現地のお昼過ぎ、12時半頃から動意を見せ始めた金価格は、そのまま急騰。日本時間の現在午前3時過ぎだがスポット価格は1084ドルと10月14日のコメックスでのザラバ高値1072ドルを大幅に更新している。日本時間の昨日伝わったインド中銀のIMF売却金引き取りのニュースに遅ればせながら反応とされるが、基本的にはヘッジファンドや投資銀行系の余剰資金が再び動きを活発化させているということ。11月2日のここに「西で木枯し1号」と題して書いた際に、9月1日に感じた市場環境に似ているとしたが、上値追いのきっかけ、あるいは手掛かりが欲しかった市場は、このインドとそしてカナダのバリック・ゴールドが発表した「10月に100万オンス(31トン)の買い戻しを実行済み」という話をテコに動きだしたと見られる。

基本的には「カネ余り相場」で「カネが余っている=通貨価値の劣化」だからこそ「ドルではなくゴールド」という流れ。IMFの売却については、その購入候補国として誰もが中国を思い浮かべたがインドとなったことで、ならば中国は200トンでは足りないだろうから市場を通して買い付けるのではないかという思惑が生まれているという。確かなのは、インドが200トン引き取ったことにより先行きの需給が締まったということ。しかし、インドの輸入量半減とか6割減とかのニュースが毎月伝えられてきたが、代わりに中銀が買ったということになる。中央銀行による退蔵という面では、いまや流動性のある宝飾よりこちらの方が“実需”といえる。

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