モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

七月初めの男鹿毛無山はどうだろう。(2021年7月3日)

2021年07月18日 | 男鹿半島6,7月

このところ山歩きは栗駒山月山と高山が続いているが、7月3日は低山、男鹿毛無山に行ってみた。
男鹿には厳冬期を除き、月一、二回のペースで通っているが、七月のアタマにはまだ行ってなかった。
案外、この時期には見知らぬ花がひっそりと咲いているかもしれない。
この日の天気は空の約半分が晴れ、残りが曇り。
鳥海山や奥羽山系の高い山はみな雲をかぶって見えないのに男鹿だけは晴れていた
前回、6月20日は雨だった)。

鵜ノ崎海岸から毛無山を望む。


鵜ノ崎海岸



五社堂の石段と裏道



毛無山を歩き出したら、すぐに小さな奇麗な木の花が目に留まった。

小さな奇麗な花が                                     
オオムラサキシキブ?
 

なんだろうと思ったら、ムラサキシキブの花。厳密にはオオムラサキシキブだと思う。

それにしても今日は暑い。五社堂までの間にぐっしょり汗をかいた。
後で下界の秋田市は32℃だったと知るが、山の中も30℃近かったことと思う。

五社堂



五社堂を過ぎ、高木樹林が切れると低木が主体の坂道になる。いつも何がしかの野花が咲くエリアだ

(春ならばカタクリ、スミレ類、シラネアオイ、キバナイカリソウ、ヤマツツジなど、
秋ならばタムラソウやトリカブトなど)が、
さすがに今の時期は花が少なかった。
それでもホタルブクロ、ウツボグサなどが咲いていた。

ホタルブクロはありふれた野草だが、何故か秋田県では極めて少ない。
よって男鹿三山は秋田では貴重な自生地と言えるかもしれない。

ホタルブクロ                                     ホタルサイコ
   


ホタルサイコは他の山ではめったに見かけないセリ科だが、男鹿には割と豊富だ。
今はまだ蕾、後で黄色い小花を咲かせる。

ウツボグサ                                        
オカトラノオ
   



更に登ると、本格的なブナ林になる。
林床は暗くなるので、草花は少なくなるが、個性的なブナの大木が次々と現れるので飽きが来ない。




お気に入りのブナの木                                マルバノイチヤクソウ
 


今回、或るブナの大木の根元には
ツルアリドオシが星をまき散らしたように咲いていた。
いつもならユーモラスな実を見つけて喜んでいる代物だが、花も最盛期にはけっこう見ごたえが有った。

ツルアリドオシの花



ツルアリドオシの花アップ                            或るブナの大木
 

マルバフユイチゴ



アキタスズムシソウの咲き残り 

 

                                           デワノタツナミソウ

デワノタツナミソウも少し咲き残っていた。
この花は六月下旬に一斉開花するが、その後も雪が降るまで散発的に開花する。
日本の野草としては珍しい開花パターンだ。

山頂部、春にオオサクラソウが咲き、登山者で賑わっていたエリアは深い草藪になっていた。

花は少なく、クガイソウが穂花を突き出している程度だった。

クガイソウ



クガイソウとヤマブキショウマ                            
ヤマブキショウマ
 
 


クモキリソウ




クモキリソウをもう一枚                                 
エゾアジサイ
 



オオサクラソウ・エリアから最高峰、本山を望む。



今回、花は少なかったが、山頂部の加茂青砂展望ポイントから見た日本海は青く奇麗だった。

展望ポイントから見た日本海と加茂青砂漁港


毛無山と最高峰・本山の山頂は自衛隊のレーダー基地になっているので立ち入り出来ない。
そのため個人的にはいつもこのポイントを山頂のように思っている。
ここで折り畳み椅子を出して昼飯にすることも多い。

最近、ここからの眺めが良くなったが、それは地元有志が下の方の立木を少し(無断で)伐採したためのようだ。
ところがここは環境省がチョウセンキバナアツモリソウなど希少植物保護のため、厳重に管理しているエリアだ。
この立木伐採に関係した地元民がおかみからお咎めを受けたという話を最近聞いた。


以上。


コメント (3)    この記事についてブログを書く
  • Twitterでシェアする
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 月山のクロユリはどうなった... | トップ | 早坂高原、アヤメの次はノハ... »

3 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (ミルク)
2021-07-18 13:56:19
こんにちは。
暑いですね~。外仕事は、あるのですが、夕方まで内に籠ってます(笑)
エゾアジサイと、山アジサイは、違うものですか?
東北に生えているのは、エゾアジサイですか?
お花博士の、モウズイカさんに、いつも感心しています。
ここで、名前を見て、あ~そうだ!と。それで
覚えているかというと、すぐ忘れてしまいます(^^;
Unknown (ミルク)
2021-07-18 13:58:28
ごめんなさい。追加質問です。
アキタスズムシソウは、固有種なんでしょうか?
ミルクさんへ。 (モウズイカ)
2021-07-18 20:53:47
コメントありがとうございます。レスポンス遅くなりすみません。
今日は未明より山に行っており、先ほど帰宅しました。
ヤマアジサイは、私の知る範囲では、「主に太平洋側の福島県から四国・九州に分布」なので秋田の山には無いです。
アキタスズムシソウは偶々、秋田で発見記載されたのでその名がついたようです。アキタスズムシソウで検索すると、他の県にも有るようです。

コメントを投稿

男鹿半島6,7月」カテゴリの最新記事