モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

月山にもキヌガサソウが有った。(2016年7月16日)

2020年03月29日 | 月山/姥沢口

本ブログを始めて約二ヶ月。アップしているのは昔の山歩き記事ばかりだが、
当初、設定したブロクのカテゴリーを一通り、埋めるまでの期間はこのような古い記事が続くことをどうかご容赦願いたい。
本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしたものである。


山形県の月山には昨年(2015年)、4回も登ったが、今年(2016年)はまだ行けてなかった。

この山は高いところまで文明の利器を使え、登りやすいものの、
秋田市から日帰り往復するのは登山口までの距離がありすぎてけっこうしんどい。

今回はたまたま7月中旬、社用で山形市に行く機会があったので、その帰りに寄ってみようと考えた。
ただしこの時期は有名な黒百合や個人的に好きなミヤマシオガマの花は終わっているし、
ミヤマウスユキソウも残っていても、花は古くなっているだろう。
かといって真夏以降の花たちには少し早く、お花見登山としては中途半端なものになりそうだ。
しかし今年は今回を逃すとなかなか行けない。ここで過去に見たキヌガサソウをふと思い出した。
30年以上も昔の話だが、7月に月山山頂から装束場経由で湯殿山神社に下った際、
途中の彼方此方でキヌガサソウが咲き乱れていた。
今もそれは残っているのだろうか。
ネットで検索したところ、何件かヒットした。
群生としては小さなものばかりだったが、まだ有ることは確かだ。
しかも時期的にもまだ間に合いそうな雰囲気。
コアの生育地、装束場に行くには幾つかルートが有るが、
今回は姥ヶ岳から金姥経由で入ることにした。

で結果は、ご覧の通り、だいぶ古くなっていたが、会うことが出来た。



今回の非合法マップ。



今日の山形上空は厚い雲にびっしりと覆われている。
もちろん下界から月山の姿はマッタク見えなかった。

ガッサンだからガスサンでもしょうがない、花は何とかなるだろうと向かったところ、
中腹の志津から姥沢までの間は予想した通りの濃い霧で何も見えなかった。
しかしリフトに乗り、上駅が近づいたら、ご覧のように晴れ上がっていた。
姥ヶ岳への登り道からは月山本体の姿がよく見えた。



しかしそれもつかの間。
9時前にガスがかかって以降、月山の姿は全く見えなくなってしまった。
月山は見えなくても、姥ヶ岳山頂部には花がいっぱい咲いていた。



     ニッコウキスゲ
とヨツバシオガマ                     タカネアオヤギソウ
 


ミヤマウスユキソウ(ヒナウスユキソウ)。花は古くなっていた。


金姥の稜線。



金姥に向かう稜線で淡いピンクのお姫様たちに出会った。



エゾツガザクラ(エゾノツガザクラ)だ。



月山のエゾツガザクラ(エゾノツガザクラ) は花冠の色が薄いことから、
厳密にはアオノツガザクラ Phyllodoce aleutica との雑種のコエゾツガザクラ Phyllodoce caerulea f.yezoensis
ではないかと思われるが、
はっきりしたことはわからない。
エゾツガザクラ、コエゾツガザクラのいずれにしても、月山は分布の南限にあたる。

更に稜線を進むと・・・

                            金姥から紫灯森に続く稜線                                                                          ウサギギク
 


ハクサンシャクナゲ



ハクサンフウロ



ハクサンイチゲ



月山なのに白山を冠する花が続いた後は・・・



チングルマやイワカガミのお花畑がキレイだった。
しかし調子に乗って、稜線を先に進み過ぎてしまった。

今日の本命は装束場のキヌガサソウなのだ。紫灯森付近で引き返し、金姥から装束場に向かって下って行く。
なお帰りは、クルマを姥沢に置いているので同じルートを登り返すことになる。

装束場から金姥までの間も花は多かった。
まずはタテヤマウツボグサの咲き出しシーンに遭遇。
群生の規模が大きいので、一斉に咲いたらみごとだろう。



                                ウラジロヨウラク                                                                    ウズラバハクサンチドリ
 


いわゆる「雪田」とも呼ばれる場所には特有の花が生えている。

ヒナザクラの群生


   

                                   アオノツガザクラ                                                             ミツバノバイカオウレン(コシジオウレン)
 



後からやってきた白装束の皆さんを先に行かせ、浄身川を渡る。




        ミヤマカラマツ                        これはクロクモソウだろうか。 


オオバミゾホオズキ



道端にパラパラとキヌガサソウが現れ始めた。

 


残念。古くなった花ばかり。




少し藪こぎしたら、小群生が有った。




今回の終点は山頂ではなく、登山口(リフト上駅、約1510m)よりも低い装束場(標高約1340m)。
そこから品倉尾根と湯殿山神社を望む。




昔、月光坂でもキヌガサソウを見た記憶があったので、
鉄梯子を途中まで降りてみたが、
今回は見つけられなかった。 

湯殿山ルート名物の月光坂・鉄梯子 
 


帰りは標高1670mの姥ヶ岳まで標高差300m超を登り返す。変な登山になったが、たまにはいいだろう。

以上。


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