モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

羽黒ルートから月山へ。前編(2016年7月23日)

2023年08月04日 | 月山/羽黒口

(本記事は自ホームページの旧記事をブログ用にリメイクしてアップ。その後、内容を少し改め、再アップしたものである。)

7月23日(土)は当初、鳥海山に行くつもりでいたが、予定より早く目が覚めてしまった。
このまま出発すると、鳥海山登山基地の鉾立駐車場には早く着きすぎて真っ暗だろう。
ところが月山羽黒ルートの八合目、弥陀ヶ原なら夜明け頃のいい時間帯になりそうだ。
また花の種類だったら、鳥海山よりも月山の方が豊富だし、
眺めも鳥海山から月山を望むよりもその逆の方が良いだろうし・・・
てなわけで急遽、月山に向かうことにした。
秋田市自宅を午前2時20分出発、5時ちょうどに弥陀ヶ原駐車場に到着。5時20分から登山開始。

今回は天気に恵まれたので、花の写真は可能な限り後回し(下山時)にしたので、
二時間もかからず、山頂に着いてしまった。

まずは登りに見た山岳風景から始めてみる。

日の出直前、五合目付近から見た鳥海山。下は立合沢川の谷。



立合沢川の東側の山には「やませ」の時、見られるような雲がかかっていた。




弥陀ヶ原でちょうど日の出。

いよいよ登山開始だ。
登りだしても、後ろの鳥海山が気になり、ときどき振り返る。

霧凌坂の途中から振り返ると・・・




九合目・仏生池の少し手前あたりから北を望む。

右(東)側はびっしりと雲に覆われていた。




月山なのに鳥海山の写真ばかりで恐縮だが、今日は鳥海山がよく見えるのでしょうがない。

少し東側の眺めもお届けしよう。

東側は雲海がびっしりと広がっており、逆光だったが、東北の名山がいくつか同定出来た。

北東方向は神室連峰や栗駒山の他、左奥に焼石岳、微かに早池峰山も見えた。

手前の雲海は滝雲のようになっていた。




真東には葉山、そして船形連峰。




南東方向を望む。

左から神室岳、雁戸山、蔵王連峰。 
この雲海の正体だが、この日はやませの勢いが強く、
奥羽山脈を越えて、山形県の内陸盆地まで雲が押し寄せたせいではないかと後で気づく。




月山山頂を過ぎて南西方向を望む。

姥沢ルートの稜線や朝日連峰を望む。雲海は朝日連峰の際まで押し寄せていた。
と言うことは、山形県内陸部の天気は全て曇りと言うことになる。




以東岳



朝日連峰と雲海。

夏場にこんなによく晴れて見通しの効く日は極めて珍しいと聞く
(このエリアで山ガイドをされているという方のお話)。




ところで月山本体はさっぱり紹介してなかった。

月山山頂台地南側から山頂(右側)と鳥海山を望む。



月山山頂付近から見た鳥海山。



昼近くなったら雲海も晴れ、帰り道では隣の葉山も全体が見えるようになってきた。




月山は花の豊富な山。
この日、羽黒ルート沿いで見かけた花を列記してみる。

ハクサンシャクナゲ。行者返しにて。遠景は鳥海山。



初夏の主役、ハクサンイチゲは終盤に差し掛かっていた。

ハクサンイチゲ 
 

右上はミヤマシオガマ。 こちらは最後のひと花


代わって今が盛りだったのは・・・




ハクサンフウロ 
 

右上、ハクサンシャジンは咲き出したばかり。


月山なのに白山の名のついた花ばかり続いたが、立山も少しだけ有った。

タテヤマウツボグサ



ナンブタカネアザミ
 

右上、トウゲブキも咲き出したばかり。


数は少なかったが、モックラ坂付近で見たのは・・・

チシマギキョウ






チシマギキョウは以前は全く見かけなかったが、去年から植生復元箇所付近で目にするようになった。

復元作業の成果だとすればそれは喜ばしいことだ。

トウヤクリンドウは(尾瀬燧ヶ岳を除けば)東北では月山にしか無いと言われる花。

 今回は時期的にはまだ早いと思っていたが、咲き始めの数個体に巡り会えた。

 


トウヤクリンドウの生育場所は限られているが、

ミヤマリンドウは弥陀ヶ原の湿原から山頂の乾いたところまで広く分布していた。
この花が咲くとなんだか秋の気配を感じてしまうが、開花は思ったよりも早いようだ。

ミヤマリンドウ




後編へ続く。


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