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種子法廃止されたけど・・・

2018年08月10日 | 食・レシピ

【種子法廃止】 「グローバル種子企業」が日本を植民地化

 

   日刊ゲンダイ 2018年8月10日

 

鈴木宣弘東京大学教授

  1958年、三重県生まれ。82年東大農学部卒。農水省、九州大学教授を経て、06年から東大教授。専門は農業経済学。「食の戦争」(文芸春秋)、「悪夢の食卓」(角川書店)など著書多数。

 

  国民の命の源の食料、その源の種。その中でも、一番の基礎食料であるコメや麦の種を守る「種子法」が今年の4月1日に廃止された。ほとんど議論もしないまま、どさくさに紛れるように採決されてしまった。

 コメや麦の種。これらは国民の命の源だから、国がお金を出して県が奨励品種を育成し、それを農家に安く提供することで、農家にしっかり生産してもらい、消費者に届けることを義務付けてきた。それを突如廃止する表向きの理由は、「生産資材価格の低減」なのだが、これは嘘だとすぐわかる。良い種を安く供給するための事業を止めたら、種の値段は上がるに決まっている。現に今、民間で流通しているコメの種は県の奨励品種の10倍の価格である。

  自治体に代わって、コメの種を大々的に担うのはグローバル種子企業であり、農家のためではなく、彼らのために種子法を廃止したというのが真相。それは、種子法廃止と同時に成立させた別の法律(農業競争力強化支援法)の8条の4項を見ればバレバレだ。今まで国や県の農業試験場が開発してきたコメの種とその情報を民間企業に提供しなさいと書いてある。すごいことだ。今年2月の平昌五輪の際、韓国で日本のイチゴの苗が勝手に使われていたと、あんなに問題にしたのに、コメの種は差し出せというのだ。

 グローバル種子企業は“濡れ手で粟”。タダで材料をもらって、ちょっとだけ遺伝子を組み換えて、高い値段にして、「日本の農家の皆さん、これ買わないと生産できませんよ。消費者の皆さん、この遺伝子組み換えのコメを買わないと生きていけませんよ」と言えるように、わざわざ日本の政府が一生懸命お膳立てしてあげている。グローバル種子企業による日本の植民地化を手助けする“売国行為”になりかねない。

  多くの県で今後も奨励品種を育成、提供する事業を継続する条例が可決されているので、売国の流れに対抗する措置として一定の効果は期待できるが、大きなネックは、グローバル種子企業への種の提供を定めた農業競争力強化支援法8条4項だ。これを執行停止にしないとダメだ。

 さらには、種子法廃止に続いて「種苗法」が改定され、今後は種の自家採種が原則禁止される。どんな種も買わなくてはいけない。代々、地域の農家が自家採種してきた伝統的な種で、自分の種だと思っていても、品種登録されていなかったら自分のものではない。

 農家が自身で品種登録するのは大変だから、いつの間にか、グローバル種子企業が品種登録してしまう。早い者勝ちだ。そうなると、自分の種だと思って自家採種したら、グローバル種子企業から特許侵害で損害賠償請求されてしまう。

 これは、グローバル種子企業が途上国のみならず、各国で展開してきている戦略(手口)だ。今回の種苗法改定は、同様の手口を日本でも促進するための「環境整備」なのである。

 


 

日本の「食」までアメリカにさし出す 安倍!
これが「売国」でなければなんだ!

早いとこ辞めてもらわんと日本がなくなる。