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村上龍さんの本など今迄一冊も読んだことなどなかったのですが、
骨のある話しっぷりでおもしろい。
今回のはエッセイで、元々「GOETHE」に2011年4月号から
2015年9月号まで連載されたのをまとめたものですが、
途中にお題に、「質問する能力」というのがありますが、この本
全部、質問、投げ掛け、からなりたっている。
「昔は良かった」のか?
モーレツと目標
日本が誇れるもの
社長になりたいですか。
お金で幸福は買えるか。
現代の革命とは。
夢を持つべきなのか。
理想の住まいとは。
我慢に利益はあるか。
など、例えば「質問」では、
受け持っているテレビ番組の「カンブリア宮殿」においての村上さんの仕事は
「質問すること」だ、と。質問のために、ゲストの資料をできる限り読み込み、
事前に「想定質問」をリストにして、、さらに収録前日の打ち合わせで、
加筆、訂正、修正をしていると・・・。
当たり前のことだが、質問は何を知りたいのかを自ら把握し、そして正確に、
相手に伝える必要がある。「あ・うん」の呼吸では、質問はできないし、
質問の「技術」など存在しない、と。
すべては、「質問」、知りたいことは何か、そのための準備が大切。
そうしてみれば、質問攻めのこの本は、考え自らに質問をつくりだす、
手助けをしてくれる。
一日一項目とか、ゆっくりと時間をかけて、読み進むことを、お奨め致します。