ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

はーはー娘が彼女の王子たちに出逢うまで~雪舟えま

2018-05-15 04:03:02 | 本の少し
はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで (現代歌人シリーズ20)
クリエーター情報なし
書肆侃侃房

☆☆☆

歌人って、時として作風が変わるものなのか。

先に読んだ歌集「たんぽるぽる」(2011年発行)では、好きな歌が沢山あったのに、
今回の「はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで」(2018年発行)では、少ない。

淡い恋心を抱くふたりから、意志をもった、“楯”“緑”を主人公にして
詠まれていきます。
より内面に深く入った歌ばかりで、正直私には突き刺さる歌は少なくなってしまいました。

歌人が昇華する次元に、わたしは追いつくことができません・・・・残念。


そのなかで気になった歌を・・・

想像しうる最高に寒い場所にいるつもりで抱きしめてみて

俺の心はきれいじゃないなんて上等だ わたしは空に目くばせをした

豆本を買ってあげたいカナブンの誠実そうな体の厚み

夏布団わたしのパンツがみえたならそれはおみくじ、 いつも大吉

声や歌つきあう人や住む場所が変わってもまだこの星のうえ

腕を通せば歓迎されているように青いセーターひんやり柔らか

ちはやぶるティファール 電気で沸いた湯の冷めやすさごと味わっている

ほんとうはなにが得意なのと問えば「焼きそば」というホットプレート

ソフトクリームのらせんチュッと吸って 素敵なキスが降りてこんかな

案外と水たまりの多い道でしょう おまえに自慢する雨の朝

 砂糖 イイネ 砂糖は駄目 ソレモイイネ いいからもっと近くにおいで
コメント (1)
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