はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで (現代歌人シリーズ20) | |
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書肆侃侃房 |
☆☆☆
歌人って、時として作風が変わるものなのか。
先に読んだ歌集「たんぽるぽる」(2011年発行)では、好きな歌が沢山あったのに、
今回の「はーはー姫が彼女の王子たちに出逢うまで」(2018年発行)では、少ない。
淡い恋心を抱くふたりから、意志をもった、“楯”“緑”を主人公にして
詠まれていきます。
より内面に深く入った歌ばかりで、正直私には突き刺さる歌は少なくなってしまいました。
歌人が昇華する次元に、わたしは追いつくことができません・・・・残念。
そのなかで気になった歌を・・・
想像しうる最高に寒い場所にいるつもりで抱きしめてみて
俺の心はきれいじゃないなんて上等だ わたしは空に目くばせをした
豆本を買ってあげたいカナブンの誠実そうな体の厚み
夏布団わたしのパンツがみえたならそれはおみくじ、 いつも大吉
声や歌つきあう人や住む場所が変わってもまだこの星のうえ
腕を通せば歓迎されているように青いセーターひんやり柔らか
ちはやぶるティファール 電気で沸いた湯の冷めやすさごと味わっている
ほんとうはなにが得意なのと問えば「焼きそば」というホットプレート
ソフトクリームのらせんチュッと吸って 素敵なキスが降りてこんかな
案外と水たまりの多い道でしょう おまえに自慢する雨の朝
砂糖 イイネ 砂糖は駄目 ソレモイイネ いいからもっと近くにおいで
俺の心はきれいじゃないなんて上等だ わたしは空に目くばせをした
豆本を買ってあげたいカナブンの誠実そうな体の厚み
夏布団わたしのパンツがみえたならそれはおみくじ、 いつも大吉
声や歌つきあう人や住む場所が変わってもまだこの星のうえ
腕を通せば歓迎されているように青いセーターひんやり柔らか
ちはやぶるティファール 電気で沸いた湯の冷めやすさごと味わっている
ほんとうはなにが得意なのと問えば「焼きそば」というホットプレート
ソフトクリームのらせんチュッと吸って 素敵なキスが降りてこんかな
案外と水たまりの多い道でしょう おまえに自慢する雨の朝
砂糖 イイネ 砂糖は駄目 ソレモイイネ いいからもっと近くにおいで