ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

本店巡礼~BUBBLE-B

2013-09-04 05:06:07 | 本の少し
全国飲食チェーン本店巡礼 ~ルーツをめぐる旅~
クリエーター情報なし
大和書房

☆☆☆

全国飲食チェーンの本店巡礼、ルーツをめぐる旅と称して48店舗の創業の地を訪れる。

発祥の店の味は、ウマい気がすると、でも現在本店と呼ばれている店舗にも違いがある、
【1号店】フードチェーン店、まさに最初の店、個人であれば狭くて立地条件が悪かったり
【本店】旗艦的意味合いで、本当の創業店舗は近くにあったり、東京本店、大阪本店とよぶところも
まさに、他の業種の事業拡大で本店ビル建設とかで、よくあるタイプ。
【ルーツ店】まさに創業者が修行して個人店舗などで、資本関係がなくてもチェーン展開の礎となった店。
色々な形を、著者は分類しながら、本店めぐりを繰り返す。

何れか店で利用したことがあるチェーン店は33店舗。

その中で、この本に載っている本店、1号店と称している店が2店舗。

共に学生時代であり

、一つは京都の四条大宮にある“餃子の王将”
中国4000年、餃子一日100万個の店である。
「コーテル、リャンガ」などと和製中国語か何か解らぬまま聞いていた、
今では懐かしさのある、安い、早い、腹いっぱいと大いに学生時代にお世話になった店である。

もう一つは、“ミスタードーナツ”の一号店があの、箕面の店。
ダイエー前にあって、車での待ち合せ場所でもあった様な、
初恋の彼女もこの辺りで、今この店に行くと、胸がキューンとしそうな思い出の店である。

そうか、私が未だに“マクド”より“ミスド”が好きなのは、
潜在的に初恋の思い出があったのか・・・。

一度、「0001 THE FIRST MISTER DONUT SHOP IN JAPAN」のプレートを
見にいかなければでおます・・・・。

でも、大阪万博の一年後に、マクドナルド、ミスタードーナツ、ロイヤルホスト
モスバーガー、ロッテリアなどが創業、万博というのは食の世界にも変革の年だったんですな。

大阪には、これ以外にもミニチェーン店の、本店、発祥の店も多く、意識して食べ歩こうでおます。



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落語家・昭和の名人くらべ~京須偕充

2013-09-02 05:29:42 | 本の少し
落語家 昭和の名人くらべ
クリエーター情報なし
文藝春秋

☆☆☆☆

昭和の名人として六人の噺家が選ばれている。

五代目古今亭志ん生

「志ん生さんはね、ぞろっぺいだとみんなが言いましょ?そりゃ、ぞろっぺいには
違いないが、芯の芯までぞろっぺいじゃあなた、到底芸人としてやっていかれる
わけがない。締まるとこはちゃアんと締まっていたんです。」と三遊亭圓生の志ん生観。

「志ん生は貧乏しても道楽がやまなくて落第亭主のように言われていたけど、一度だって
女房を離縁したことはない。生涯おりんさんと添い遂げた。そこへいくと真面目な
桂文楽にはおかみさんが何人いたんだからね、人間というのはおもしろいもんだねぇア」
とこれは、評論家宇野信夫の談。

まあ、最後にでてくる志ん朝の師匠であり、父親。

人物模写や心理表現を深追いする道を捨てて、それをなかば聴き手の想像に委ねるように
淡々と、あっさり語る道を選ぶ。

名人の道を放棄したはずの志ん生が大勢の聴き手を手玉に取り、
回り回って名人と言われるようになる。

案外現代的な落語話芸のあり方でもあると・・・。

自分の思いと違うところで、客は評価する、ここが芸事のおもしろいところでは・・・。


六代目三遊亭圓生

圓生さんでも同じようなことが、満州へ二年ほど行って帰ってくると、
「前よりうまくなった」という声に「馬鹿にされてると思った、ほとんど向うで演ってないのに、
うまくなる訳がない。」という圓生。

でも、実際に圓生の芸は変わっていたのだ。自分のことは自分が一番よくわかっていると
言い張る人がいるが、圓生は他人より遅れて自分の変化を覚った。認めるしかなかった・・・と。


八代目桂文楽

八代目桂文楽は、昭和戦後の噺家の中でいちばん先に「名人」と呼ばれた人だった。
ことばがきっちりと整っていて曖昧なところがなく、言語構成が日本庭園の樹木の
配置のごとく、まずは型として誰もが認識しやすい存在だった。

文楽の幇間は陽気にヨイショのしゃべりをしていながら、時折り口をつぐみかけるような素振りをみせる。
そこに実際、座敷で旦那の機嫌を取り結ぶ際の微妙な呼吸と駆け引きの妙が活かされている。

噺家きってのジェントルマン、文楽さん・・・絶句のあと客席に不首尾を詫びて中途退場。
それが最後の高座・・・・・・それ以降は、一切高座には上がらなかった。


三代目桂三木助

三代目桂三木助といえば、「芝浜」の演じ手として“ひどく”売りだしたと。
あえて“ひどく”とは、凶の要素をはらんでの売り出しだったと、著者の京須偕充氏は言う。

三木助の語り口は、ひとことで言えば淡々としたもので、節目で間をあまり大きくとることもなく
抑揚を多用して歌い調子に近づくこともない。引締まったリズムとテンポで地帯なく噺を運んだ。

少し小腰を屈めた小商人風の江戸前に思われたと・・結構、辛口批評で始まる。

三木助は超一流のことばの職人だが、噺家としての肚はそれに相応しい大きさになってなかったのではと、・・・・厳しいお言葉・・・そういえば、三木助さんの持って入りCDは「芝浜」だけですな。


五代目柳家小さん

早熟にして長命・・・

重要無形文化財保持者、すなわち人間国宝に指定されたとき、役人に
「国宝になったあとであたしが何か悪いことでもしたら、国宝を取り消されるんですか」と
質問したという話がある。

「そういうことがない御方と信じて御指定申しあげました」といった回答があっただろうと。

芸人と役人が異種の人間でなくては、どちらの世界も先が覚束ない・・・・と。

晩年は、芸が納まって、以前の様なパーッとしたところがなくなったと。
自分で枯れたと思ったらおしまい、それは他人様(ひとさま)が仰ること・・と。
圓生さんの言葉。

同時代の噺家で、良きライバルだけに、厳しいですな。


三代目古今亭志ん朝

マネジャーは志ん朝さんのことを

「自分の人気、芸の現状と将来、自分の落語界でのポジションも自覚している。
他の噺家にない魅力も承知、自負もある・・・・・

でも凄いのは、それをひけらかしたりする人ではない。自信があればあるほど控え目にして
先輩を立てる、若い者の面倒を見る。そうじゃなくては野暮天で、人間として粋じゃないし、
都会的でもない。出過ぎたこと、目立つこともいや。そういう扱いを受けるのも困る、
そういう人だと」

かっこ良いな・・・私の江戸落語で一番好きなのは、志ん朝さんでおます。
生の落語は一回もなく、CDだけしか聴けないのは残念。

でも「火事息子」「厩火事」「三枚起請」「品川心中」「鰻の幇間」あたりはお気に入りでおます。


昔の噺家さん、それも東京の噺家さん・・・遠く、遠く、感じてしまいました。
落語は生き物、同時代に、同じ空気を吸って生きるライブ感、
一期一会の出会いを大切にしたいですな。



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第23回上方はなし「彦八まつり」

2013-09-01 13:47:41 | 落語

彦八まつり


今年の実行委員長は八光さん。
広い人脈で、協賛のスポンサーは多いし、若旦那落語会ではゲストが藤山直美さん。
地下鉄の改札口では、彦八まつりの団扇を配っていたり、まつりの輪が拡がっているのが
感じられます。

日曜日は、雨で大変そうですが、昨日の土曜日は今までで最高の入場者数とか。
(実は、私は今日は行けてないんで・・・)

どんどん、若手に移りながら、進化する「彦八まつり」ですな。





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