ごまめ~の~いちょかみ・Ⅱ

趣味(落語と本)の話と大好きなうどんを中心に、ごまめになってもいちょかみで幅広くお届け

第23回江戸堀トラジャル寄席

2010-09-18 23:22:32 | 笑福亭鶴二

土曜のおやつ時に、遊喬、鶴二さんの落語を・・・。


松喬一門が育てて、23回目、看板も立派。


遊喬さんが主任で、二席、「高津の富」、「花筏」、鶴二さんが「替り目」と
トリネタが、三つ続く・・・・・じっくり、たっぷりの落語会。


一、林家染吉・・・・・・・・・・・「金明竹」

年の割には、まだ入門して四年目に入った、ところの染吉さん。
上手いという訳でもなく、若さの勢いがある訳でもなく、
若いのか、老けているのか、分らぬ高座。

丁稚の定の返事が「うーん」の連発。
まるで、猪買いの「伊之」みたい・・・「うーん」。
なんぼ、行儀修行中の丁稚でも、田舎育ちの子倅とはちがうねんから、
「うーん」はないやろ・・・「うーん」。

金明竹は、立て弁だけで勝負が、よろしいようで・・・。


二、笑福亭遊喬・・・・・・・・・「高津の富」

今日のこの会の主任の遊喬さん、二席で、まず「高津の富」
二番の五百両当たるという妄想の場面もおとなしめ、

そして、おやっさんが、次の日、自分の札と当たりクジを貼り出してある
番号とを見らべるところで(最後の笑いの山で)、
前列の老人が、係りの人に付き添われて、トイレヘドタバタと出ていく。
さぞ、やり難い事でしょうな。

落語の世界ヘ誘う噺家さんですが、ゴソゴソするお客さんは、
携帯の呼び出し音に匹敵すぐらいの強敵ですな。

何か、軽ーく、軽ーく、仕上がった、「高津の富」でおました。


三、笑福亭遊喬・・・・・・・・・「花筏」

高砂の10日間の角力興行に、大関、花筏の替りに
提灯屋の徳さんが、替玉で乗り込む。

モンゴルでのサッカーが知れて、引退に追い込まれた横綱がおった
今の情報が氾濫している現在では、考えられないような噺。

でも、角力取りというのは、歌舞伎役者と同様、
錦絵になるぐらいの人気者。

今の相撲界も、その特別扱いの独自の世界感だけが残っているんでしょうな。

姿、形といい、呼び出しの遊喬さんの姿に、「はまっている」と
感じたのは、私だけでしょうか。


四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「替り目」

お目当ての、鶴二さんの登場。

出てくるなり、会それぞれのニオイがありますな、と、
町内会の集いというか、老人会の集いというか、
あとで見ると、私たちが一番若くて、70歳以上の方が八割の客席。

それ故に、笑いに何か力が無い。気の抜けたような笑いが続いていたが、
さすが、鶴二さん、マクラでどっと、大きな笑いが沸く。

噺は、「替り目」・・・独演会に向って、今、何度も高座にかけている噺。
最後の、お銚子の替り目まで、たっぷりと。

でも、後半戦のおでんやに嫁さんを買いに行かせてからが大変。
「一人酒盛」であり、「嫁ぐ日」であり、酔いながら、饒舌になっていく。

「しゃべりたい」が、「舌がもつれる」
「明るくなっていく」が、「どっか反省する暗さ」ももちあわせている。
「他人に気を使い」ながら、「ちょっと横柄」なところもある。
この後半戦・・・・。

聴くたびに、磨きあがる鶴二さんの「替り目」
残り二ヶ月、独演会に向って、楽しみですな・・・。


第23回江戸堀トラジャル寄席
2010年9月18日(土)午後3:00開演
肥後橋・ホスピタリティツーリズム・7F

一、林家染吉・・・・・・・・・・・「金明竹」
二、笑福亭遊喬・・・・・・・・・「高津の富」
仲入り
三、笑福亭遊喬・・・・・・・・・「花筏」
四、笑福亭鶴二・・・・・・・・・「替り目」

10-43-188



鶴橋、大成屋・・・・・まあ、見つけにくい、入りにくい、でも旨い。
前回、七時で既に営業が終わっていて、今日がチャンスと訪れた


昭和レトロの店内


独特のタレ・・・右の状態で出てくる(モロミとタレのジュレ・煮こごり)
左が混ぜた状態・・・これが肉にも、キャベツにも合う・・・旨い。


大成屋の入口で、お連れのÅさんとTさんと。




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