ぽれぽれ百綴り

犬好きおばさんのんびり雑記。

雨の八幡平-中編-

2016-07-25 09:26:24 | ラン&クライム
前後編でまとめられなかったので中編…スイマセン。
前回にひき続き、八幡平(はちまんたい)登山です。



もうね、登山というのが申し訳ないくらい今回は楽チン

安心、安全、楽チン、三拍子そろってます。


ちょっと川底みたいな道とか歩きにくかったけど、
それでも危険箇所ゼロ!というのはありがたいじゃないですか。

こんな天空のお花畑もあったりして…

お天気がよければ最高だったでしょうね。

これはこれで、うしろに流れる雲が迫力あったけど。

お天気はイマイチでしたが、
花がいちばんキレイなシーズンだったと思います。

シロクマ相方が連れていってくれる登山は
いつも「これはいったいなんの訓練だ?」
というほど辛く厳しい。

そんな道なき道を(←登山道ですが)半泣きで進む私ですが、
本日は楽勝のあまり、大変機嫌よく歩いておりました。

登山シロウトでトロくて運動神経も体力もない私はいつも先を歩かされます。


でも今日は楽勝だから、森の空気の清々しさを堪能する余裕もあります。


と、そんなとき、


森のなか、前方右の茂みが揺れました。


それも大きく。


この揺れ方は鳥とかうさぎとか、そんな小動物ではありません。



これは…アレですよ、アレ。


私、もうわかってきました。


東北の山はアレの出現率が高い。



そう




クマさんです。



しかも今回のはデカい。




ああ、いやだわ。

こういうときに限って、
いつも私のお尻を叩くように真後ろにいるシロクマ相方がはるか後方なんだわ。

そろり、そろり…

前方を見据えたまま、後ずさりです。

揺れがストップしました。


クマさんが私の存在に気づいたもよう。




ひーっ!

追っかけてこないでー!


幸いにもクマさんはフリーズしたまま。

こちらの様子を伺っている感じ。

登山道は一本道。

ここを通らないと頂上にも行けず、
本日のお宿にもたどり着けません。

私はそのままシロクマ相方のもとへ走りました。

「ねえねえ、
向こうの茂みがちょっと揺れたような気がするんですよ。
何かいるかもしれないなー、とか思って


クマさんと確信しながらもこのすっとぼけようはどうでしょう。

えへへ。

あんな大きなクマさんと対決するなら、

それは

女じゃないだろう、男だろう。

私じゃないだろう、シロクマ相方だろう。

だったら余計な恐怖心を与えず、
必要最低限の情報だけを提供して、

とにかく

先を歩いてもらわねば。

「おーい!」

「おーい!」

シロクマ相方はこちらが近づくのを知らせるように大きな声を出しながら、
茂みがちょっと揺れた気がしたあたりに近づきました。

私は彼の背後を距離をおいてついて行きました。


音でこちらの存在を知らせるのが大切なのね、なるほどね、
と、手を叩いたりしながら。

つかず離れず…
シロクマ相方が襲われても私は逃げられる距離
私が襲われてもすぐに彼に助けてもらえる距離

ええ、卑怯者ですとも。

だって今回のは大きいんですよ!

あの茂みの揺れよう…
早池峰山で出会った小熊ちゃんとはサイズが全然違うんですよ。

がさ、がさ


黒い影が動きました!

でかっ!

どっちに向かうんだ!?


ざっざっざっ



……

森の奥へと消えて行きました。


ほーっ。


私は知りました。
この世に安心、安全、楽チンな登山など存在しない。

調子にのってシロクマ相方との距離をあけちゃいけない。

ここはクマさんたちが暮らす森なんですよね。


そこからはシロクマ相方が先を歩いてくれました。

(草原の白いのはワタスゲ。
お天気だったらほわほわ風に揺れてかわいかったと思います。)

またすてきな山小屋があり、ここでも休憩。

(こんなステキなストーブが!)

「ここで泊まるのもいいねえ」

シロクマ相方がつぶやきます。

ええ。
クマさんとはち合わせにさえならなければ。


(山小屋のお隣は八幡沼。すてきなロケーションですよね、
クマさんとはち合わせにさえならなければ。


(頂上付近のガマ沼。ガスで幻想的)

雨とガスで頂上に行っても景色も何もあったもんじゃないだろう、
ということで三角点には行かず。

なんせ八幡平というくらいだからたいらなの。
ガスで視界の閉ざされた平坦な山頂に立っても達成感もたいしてないでしょう。

宿を目指して下山します。

八幡平山頂レストハウスからはアスファルトの道。

ガスがすごいけれど一本道をぐんぐんくだるだけ。


本日のお宿が見えてきました。



藤七温泉!

ひゃーおっきくて立派じゃない!

山小屋レベルを想像していたので大喜びです。

次回に続きます。

ご覧いただきありがとうございました。


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