旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

山本瑞子さんさようなら

2012-06-25 23:18:34 | 交友
けさ診療を始めてまもなく、「ハガですけど。メール読んでください」との電話をいただきました。

反応の鈍いぼくはハガさんが芳賀恵さんだと気付くまでに時間がかかりました。

時間を作り出してメールに目を通すと


TVH(テレビ北海道)の名プロジューサー山本瑞子さんが亡くなられた

とのお知らせです。

茫然自失。

1年9か月彼女がプロジュースした番組に出演させていただいたのでした。

出会いは北大に来て2,3年後でしょうか。総合診療をディレクターの佐藤さんと取材してくれたのでした。

何事も一所懸命。周囲への気遣い。学ぶことの多かった瑞子さん。

数か月前から入院しておられた様子。知らずにごめんなさい。

天国から応援してね。


丸山丸出帆にエール

2012-06-24 23:39:54 | 学会活動
日本プライマリケア学会の理事会が実質的にスタートしました。

丸山新理事長の指揮よろしく出発しましたので一安心です。

22・23年度の組織体制(理事が60名近くいた)ではできにくかったこと、またご自分の考えを前面に出されて進められており、前進が期待できます。

ぼくもPCAT本部長や認定制度の統括役をさせていただき、丸山丸をサポートしていきたいと決意を新たにしました。

北海道介護支援専門員協会講演

2012-06-23 21:43:58 | 地域協働
函館の武田良一先生が会長を務める北海道介護支援専門員協会の研究交流会でで講演しました。

テーマは「地域包括ケアと医療連携について」でした。

伝えたかったことは

●地域包括ケアは医療を改革するための考え方である。

●福祉の中に地域包括ケアを定着させることには無理がある。

●連携には福祉と医療が共感し、協働することが重要である。

●ケアマネジャーも利用者をていねいに観ていくことが基本である。
(制度、しくみとして、そうできない現状は改革すべきである)
(短時間で一人の人を深く知ることは不可能に近い)

●医療による治療に対しては期待し過ぎないほうがよい。

でした。

先週同様さだまさし「うつせみ」による問題提起をしました。

帰り道、知的障がい者は年老いて死を意識しなくてよいか? という質問を受けました。

いたずらに不安を与えることはないでしょぷ。でも、やり残しはないように過ごしてほしいですね。




じっと手を握り

2012-06-22 23:49:49 | 診療
人間の幸せとはなんでしょう。

呼吸不全で療養中、大腿骨頸部骨折。救急でお世話になった病院からわがクリニックにもどるとき、リハビリテーションの専門病院に移ることを決めてきたとケアマネジャーが言ってました。

真に受けたぼくは本人に「○○の病院に行くのですね。ここにいてもいいんだけど」と語りかけると本人はびっくり。「聞いてない」と言うのでした。これはぼくの勇み足。

先日は息子さんとケアマネジャー、理学療法士、看護師長とぼくとが協議しました。

自宅で過ごしたある時期は本人も家族もたいへんだったようです。通所を週に2,3日に入れていたらしく、日中は家族も少し楽ができたものの、通所したくない人を送り出すのは苦労だったと思います。

在宅での過ごし方に無理があったように思います。在宅への訪問サービスの組み合わせは不可能だったのでしょうか?

これからリハビリテーション専門病院という段階ではないように思います。

「嘘であっても在宅」としてリハビリテーションというのもどうか。「在宅という夢」を抱いてがよいでしょうか。

きょうは悩みながら回診しました。

このごろ、この患者さんは声も出せません。かすれた細い声で何か言おうとしています。

きょうはもう話すことはやめたようです。

そっとぼくの左手はこの方の右手を包みます。しばらくしてご自分の胸の前にぼくの手を運びます。

彼の左手も胸にやってきます。両手でぼくの手を包みます。

ぼくも両手を添えます。二人が祈る形で手を包みあい、じっと見つめあいます。

しばらくして、互いの目から涙が落ちます。

ことばは必要ありません。

第1回職員会議

2012-06-21 23:06:09 | 地域協働
古くさい会議の名称です。

わがクリニックのスタッフ会議がきょうから始まりました。

きょうの議題は電子カルテのこと、外来のこと、リハビリテーションのことなど。

新しく始まって2か月半。なかなか現実は問題が多いですが、3人寄れば文殊の知恵。少しずつよい方向に行くでしょう。

スタッフを信頼し、良い点を引き出し、楽観主義でいくしかありません。

7月からは電子カルテが本格化します。思わぬ落とし穴があるかもしれません。

小さな町の、小さなクリニックでも外来や検査での患者取り違えが、この2か月で数件ありました。

そうだ! 電子カルテに、患者の顔写真が出てきたら間違いが少し防げるかもしれません。