旅芸い者放浪記

前沢政次 ブログ

杉澤君結婚祝辞

2012-06-02 04:40:36 | 交友
少し前ですが。おととしの秋のことでした。

お仲人さんがおりませんでしたので、ぼくが二人を紹介、そしてお祝いの言葉を述べたのでした。そして小椋佳の唄「6月の雨」をお祝いに添えました。そういえば席は三村知事の奥様が隣りでした。

お二人の紹介と祝辞

 本日はヤスハル君、イレイさん、そしてご両家の皆様、まことにおめでとうございます。
私は新郎ヤスハル君が8年間在籍しました北海道大学大学院時代の指導教授でありました前沢と申します。
 お仲人さんにかわりまして、お二人の紹介をさせていただきます。
 新郎ヤスハル君は杉澤慶祐(ケイスケ)さん、むつ子さんの長男として昭和48年3月21日に生を受けました。青森高校を卒業後、歯科医師を志し、札幌近郊にあります北海道医療大学歯学部に進学いたしました。在学中は勉学のみならずヨサコイソーランなどにも力を注ぎました。卒業後、歯科医師国家試験に合格し、北大の大学院に進みました。
 ガンの研究にも魅力を感じていたようですが、私どもの研究室で「医療と社会の接点」について学びを進めました。その中で、一番大切な患者さんと医師のコミュニケーションの問題にに取り組みました。その研究では、日米比較のためアメリカのミシガン州にも足を運び、調査をいたしました。しかし、大学院3年目に、突然お父様が病に倒れまして、急遽鰺ヶ沢に戻り、お仕事でお母様を支えながら、研究を続けるという二足のわらじ生活に入りました。そのため、博士論文が認められるまで8年かかりました。本人の努力奮闘はもちろん、お母様や従業員の皆様のお支えがあったればこその快挙でありました。天国のお父様も「ヤスハルよくやった。さすが俺の息子だ」と喜んでくれたに違いありません。
 
 ヤスハル君の人となりは皆様ご存じの通り、温厚でかつ粘り強く初心を貫くことのできる人間であります。彼が研究してきました「医療と社会の接点」は、そのまま「ホテル業とお客様の接点」に通じるものがあろうと思います。お客様にリラックスしていただく、疲れや病を癒してくれるホスピタリテイの向上に一層磨きがかかることを期待してやみません。

 新婦のイレイさんは美しい胡蝶蘭を育て販売する会社を営む、チン・シュンユウさん、レイジュさんの三女として台湾の嘉儀で誕生されました。
 皆さん嘉儀という町はご存知ですか。私は自治医大時代、共に学んだ留学生の実家がありますこの町を2度訪ねました。近くには阿里山、少し北に行くと日月潭という美しい湖があります。
 イレイさんは3姉妹ですが、下に弟さんが一人おられます。早くから日本語に関心を持ち、大学そして大学院では比較言語学、比較文化学を専攻しておられます。
 通訳など日本と台湾の懸け橋となる仕事をされる一方、語学の教師としても活躍してこられました。新婦イレイさんに私は昨日初めてお会いしました。ヤスハル君がおそらく一目ぼれしたと想像しますが、日本人女性には少ないタイプ、彼女はナチュラルハイと表現してますが、自然体でとても優しく、明るくチャーミングな女性です。ヤスハル君の伴侶としてきっと仕事も家庭も両立させてくれるでしょう。

ヤスハル君は私の研究室の誰もできなかったことをしました。国際結婚です。
変わり者夫婦は私をはじめ何人かおりますが、グローバルな愛を結婚へと実現できたのはヤスハル君ひとりだけです。天国のお父様も喜んでおられることでしょう。

 さて、お二人のなれそめも皆さん、気になることでしょう。文化交流でイレイさんが鰺ヶ沢に来られて、中国語の教師をされ、ヤスハル君は生徒として出会われました。お付き合いをせずに、ヤスハル君は結婚を決めたそうです。

私は先輩として訓示をたれることなどできません。
新しくスタートした二人の家庭と杉澤興業を、本日ご臨席のみなさま、あたたかくやさしく見守ってくださることをお願いして、いきなり唄で二人の出発をお祝いします。

6月の雨には6月の花咲く・・・・いくつ春を重ねてもいくつ秋を重ねても二人でいたい・・・