
小学校の教師をしていた頃のことです。学校の体操の時間には、準備体操の一環としてストレッチをよくやっていました。とはいえ、当時は「ただなんとなくやっていた」というのが正直なところです。
それが最近になって、ようやく「ストレッチにはこういう意味があったのか」と、深く納得できるようになりました。ストレッチというのは、言い換えれば「時間」なんですね。時間をかけて、緊張と弛緩を繰り返す動作です。私たちの体は緊張すると、筋肉がギュッと縮まります。そしてその緊張状態を30秒、長ければ1分ほど保つ。その後、ふっと力を抜くと、筋肉が自然とゆるみ、そこに一気に血液が流れ込むような感覚になります。
まるでたい焼きのように、型に生地を流し込むような…そんな感じでしょうか。筋肉に緊張と時間を与えてから解放することで、体内の血の巡りが良くなり、結果として健康にもつながる。そう考えると、ストレッチは本当に理にかなった運動なんだなと、つくづく実感しています。
最近はヨガも少しずつ取り入れるようになり、そこでもやはり同じようなことを感じます。体をじっくり動かし、呼吸とともに緊張と弛緩を繰り返す。人の体は、そうやって整っていくのかもしれませんね。
かつては、何も考えずに体を動かしていた時期もありました。でも今は、ただ動かすだけでなく、「今、この筋肉がどう働いているか」「血液がどう流れているか」ということを意識しながら運動しています。そのことで、体液の流れが整い、健康に一歩近づいているように思うのです。
ストレッチの良さ――それは、単に体を伸ばすというだけでなく、「時間をかけて、体の声を聞くこと」なのだと、改めて思います。これからも健康第一で、無理せず、ゆっくりと、自分のペースで体を整えていきたいと思っています。
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