震災9年7月9日
最近、テレビをつけると、どこでもやっているのが、健康番組である。なかでも、最近は高齢者の健康寿命に関心が高まって来ている。また、QOLが叫ばれ、その質が重要視されてきているのだ。
しかも、後、何年健康で過ごせるかに注目が集まって来ている。私は現在72歳で幸い健康であり充実した人生を送っているつもりだが、後、健康余命が何年続くかに関心があり、そのために、今後どういう生活を送っていくのがベストなのかを考え始めている。そのための、余命健康寿命の統計を探してみたがどこにも見つからなかった。
厚生労働省、県、市等にも伺ったが、その統計は取っていないようだった。ただ、現在70歳の男の平均寿命は85歳、75歳の平均寿命は87歳ぐらいと厚生労働省が統計を取っている。そう考えると、私は現在72歳だから、私の平均寿命は統計上86歳と考えられる。
しかし、私の知りたいのは、後、何年健康でいられるのかといいう問題である。現在72歳で健康な人の健康平均余命である。この統計がどこにもないというのがおかしいといっているのだ。
高齢者がこれからの人生を考えた時に、今、一番知りたいことが、あと、何年、今のままの健康状態でいられるかである。この統計のない日本は一体どうなっているのだろうと、考えてしまう。お粗末の一言に尽きる。
せっかく、高齢者の健康意識が高まって来ているというのに、一体、どうしたことか、健康年齢という言葉がここかしこに増えてきている今日において、一番気にかかることである。
単に生きているだけででなく、後、何年、QOLを保ちつつ、健康生活を維持できるかが重要であり、関心事であるのだ。その統計をどこも公にしてない行政とはいったい、何のためにあるのかと、世に問いたい。それが、わかれば、健康維持のための施策も財政的な裏付けも取れるということだ。なぜ、そのことに、国や自治体は気が付かないのだろうと頭をかしげてしまう。こんな簡単なことに気が付いていないのだろうか?益々不思議だ。
まあ、今ある統計結果を踏まえると、72歳で今、健康なら、平均寿命が86歳ぐらいだから(この72歳の中には不健康な人も入っての86歳だから)健康な人なら、たぶん平均寿命は90歳ぐらいだと推測できる。
そう考えると、後、10年は健康でいられると考えても大きく間違えることはないだろう。その間の、医療費や介護費は大きく節約できるだろう。
ベットに、意識がなく、寝ている人が多いのは、日本だけだと聞いている。いわゆる医療付けになって、医療費の増大を招いている。生きるとは何なのか、過剰医療とは何なのか、真の幸せとは何なのか、ベットで点滴だけで生きている医療とは、QOLとは、尊厳ある死とは何なのか、益々医療費だけが増大していく医療大国日本、薬漬けの体を横たえているだけでいいのか、非常にデリケートで難しい問題を含んではいるが、自分なりの老後の医療を再考していかねばと思う。
益々、少子高齢化の時代である。医療費の削減は喫緊の課題である。ほっておいて、益々医療費の増加を指をくわえてみているのか、それとも、健康な高齢者の為に色々な施策をうつのか、どちらが、トータルで財源にゆとりが出てくるかは火を見るより明らかなことである。
即刻、その方向で国や地方も取り組んで欲しいものである。寝たきりの高齢者ばかり増やすのでなく、健康なお年寄りを増やす工夫こそ、少子高齢化時代のこれからの未来を明るくしていくものにつながると思う。