鎮守の杜から
葛木御歳神社神職が、神道についてや、日々感じたことなどを思いつくままに綴った私的なページです。
 



今年の年明けを待ちわびていた人が多かったことだろう。
確かに年が明けた。
穏やかな年になるように願う。

今年は年明けの後の数日、とても穏やかであった。
それは特別な意味を持つように感じた。

年が明けて、陽の光が急速に強くなった。

まだ1月だというのに、窓を開けた時に小さな虫が部屋の中に飛び込んできた。
「よく来たね!お久しぶり!」
思わず声をかけた。

日が長くなった。
5時にはすっかり暗かった冬至の頃から、見違えるように日が長くなった。

桜の枝には堅いながら、新芽の僅かな萌芽が見られた。

嬉しい。
妙に嬉しい。

日本中の空気を刷新する夜明けが、すなわち元旦なのだ。

まだまだ「おめでとう!」の言葉に少し躊躇いを感じながらも、
明日のために「おめでとう!」を交わす。

暗い空気の中では、気持ちもしぼんでしまうから、
新しい年を光の中で迎える。

歳旦祭は「年迎えの神事」なのだ。
新しい年を謹んでお迎えせなばならぬ。
そうして、お迎えした年を大切に過ごすのだ。

毎日明ける朝の中で、特別な日。
厳かに、謹んで、しかし、特別な喜びを持って迎える。
喜びはエネルギーとなる。

未来を照らす明かりとなるように。。。



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