鎮守の杜から
葛木御歳神社神職が、神道についてや、日々感じたことなどを思いつくままに綴った私的なページです。
 



11月23日は新嘗祭でした。
新嘗祭は、収穫を祝い、神様への感謝を表すお祭りということで、毎回、奉納公演を行います。
今年は、地元氏子のフラダンス、中川令子先生のソプラノと高田ハーモニーの合唱、今回三回目になる伊藤ひろしとお仲間の太鼓演奏。
盛りだくさんの内容に美しい紅葉が華を添えます。

朝から素晴らしい好天に恵まれました。

私にとっては、10日に遷座祭をして綺麗になった本殿を開けての最初のお祭りになります。
今まで懸念だった本殿内部が美しくなって、ようやくホッとした気分でのお祭り。
神様、きっとお喜びのはず。神様も今日のお祭りを楽しみにしていらっしゃるだろうなあと思っていたので、なるほどの晴天です。

気持ちよくお祭りを行った後、早速フラダンスです。
平均年齢60代(?)ということを感じさせない華やかな舞台になりました。
地元氏子さんの奉納はいいですね~神様、きっとお喜びだったことでしょう。



中川令子氏は深紅のドレスで登場。
野外でのコンサートなので、音響が悪いだろうなあという想像は完全に消えました。
驚きでした。
美しいソプラノはどんどん伸びやかに山の方にまで響き渡ります。
御歳神社の精霊さんたちが嬉しそうに歌の響きを運んでくれているような。。。
御歳神社の女神様が、中川先生の姿を借りて、束の間、お姿をお顕しになられたような。。。
10年前には考えらなかったことです。
凛と清々しい秋の空気はが、喜びと共に優しい華やかな色を纏います。

コーラスは日本の唱歌メドレー。
「ふるさと」の合唱には心が熱くなります。
そして、「花は咲く」を皆さんで心を合わせて合唱しました。



最後に登場下さった伊藤ひろし氏は、今回で三回目の奉納公演です。
今回、御歳神社のために歌付きの新曲を作って下さいました。

-----♪-----♪----
MITOSE(みとせ)

たなびく雲の山すその
みとせの森の響きかな
 
熱き心の人の里
空を見上げれば 晴れ間見ゆ

喜びも悲しみも
清き流れのしずくとなりて
大地に帰る命あれ
-----♪-----♪----



御歳神社に、様々な素敵な方々が集うようになってきました。
出演者と観衆と…その真ん中に神様が確かにいらっしゃる空間。
この場に居合わせる幸せを深く深く思います。

「こんな素晴らしい神社はそうそう無いよ!」と自画自賛できる幸せ。
また来年も多くの皆様と分かち合いたいと思います。

今回御出演下さった皆様、裏で支えて下さった皆様、本当にありがとうございました。

会の後は、楽しい直会でおひらき。
さて、日常ですね。
これからお正月へ向けてまた準備しなくちゃね。



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10月27日に仮殿になる神饌所へ神様に御遷り頂いて、しばらく御鎮座頂いていました。
仮殿と言っても、ご神体に御遷り頂くわけですから、出来るだけのことをしないと!ということで、今回奉納頂く本殿の扉にかける御簾とその内側に御神体を隠すための幌(白い布を垂らします)を神饌所の中にかけて場を仕切ってそこへ御鎮座頂きました。
空気が変わることをまざまざと実感しました。
神饌所全体が御本殿になるのですね。
すさまじい御神気に圧倒されつつ、私にとってもお傍近くで給仕するような幸せな2週間を過ごさせていただきました。


その間に本殿の内部の修復をして頂いたのですが、大工さんはこれ位なら奉仕でさせていただきますと仰って頂き、ありがたいことです。
柱のずれによる隙間やネズミが開けたような穴がありましたが、それを塞ぎました。
これで一安心です。

さて、私にとっても本殿内部の構造を初めて知る機会になりました。
長年の塵も綺麗に拭いて、菰等もすべて新しく敷替えました。
建て物以外はほぼ新品になりました。
きっと神様、お喜びになって御本殿へ御戻り下さるだろうと思いました。

さて、11月10日の本遷座祭当日、あいにく天気予報は雨の予報ですが、きっとうまくいくだろうと変な自信がありました。
これは神様がお喜びくださって快く御遷り頂けるだろうとの気持ちになったからです。
午前中に本殿内部に御簾と幌と菰を設置しました。
御簾を運び込む時間帯はうまく雨も収まって無事作業が出来ました。
雲が南北に分かれて流れて行っている様子。
どなたかが生駒から金剛山のあたりに錫杖を刺して雲を左右に掻き分けて下さっているのかしらん。。。

御簾を吊ったり菰を敷いたり壁に白布をかけたりしていると、皆がクラクラするなあと。。。
神様、「どんな風になりました?」と様子をご覧になりにお越しだったのかしら?と皆で笑顔で話していました。

午前中でほぼ作業を終えましたが、午後から夕方にかけては再び大雨になりました。
寒冷前線が通過します。
5時半には関係者がほぼ集まります。
まだ激しい大雨です。
あと30分!あと15分!
「上がるよ、きっと!」皆が信じます。

ほーらね♪激しい雨が6時開始の5分前にはピタッと止みました。
さすが!!
星が雲間に見えます。
厳かに遷座の儀です。

今回は氏子のお嬢さんに巫女さんをして頂き、鈴の音の中を神様が御渡り下さいます。
本殿の狛犬さんと古い棟札、御神鏡も新しく奉納くださったものを設置。
最後に今回の棟札を納めます。

ああ、無事滞りなく遷座の儀を終えました。
ホッとしました。

氏子役員さん、御歳神社崇敬会、おとしだまの森倶楽部の方々が一致協力してのお祭りです。
なんという素晴らしい神社なのでしょう。
感慨無量です。
心の中が温かいもので包まれるような幸福感です。

御本殿にお鎮まり頂き、神社の境内がまたしっくりと落ち着きます。
清めの雨の効果も相まって静謐な凛とした空気に包まれます。

ようやく日常になりました。
御協力頂いた皆様に心より感謝申し上げます。
それから、これらすべてを上から仕切って下さった方々にも深く感謝申し上げます。

*写真は御遷座頂く前に撮影した本殿の様子と今回の棟札です。






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10月27日に仮殿へ御遷座頂きました。
その時の写真です。

皆様の真摯なお気持ちが一つになり、厳かなお祭りを斎行出来ました。
御協力頂いた皆様に深く感謝いたします。

次の日曜日の11月10日の午後6時より、本殿への遷座祭を行います。
どなたでもご参列いただけます。



























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