鎮守の杜から
葛木御歳神社神職が、神道についてや、日々感じたことなどを思いつくままに綴った私的なページです。
 



福島県の方から、お手紙を頂戴しました。
お名前が「御年=みとし」さんという方。

他界されたお父様が「稲の神さんの名前だよ。古事記から名付けたんだよ」
と仰せだったそうです。
そのまま、どんな神さまかも知らないまま過ごされていて、
先日インターネットで検索したら、
「御歳神社の神さまだと知りました。」と。
で、親戚の結婚式が関西であるから来訪したいとの事。
伊勢の講習中でしたが、ちょうど日曜日でしたので、
御歳神社でお待ちすることにしました。

私にとっても感動でした。
とっても素敵な御年さんでした。

若くして亡くなられたお父様の面影を重ねるようにして、
なんだか懐かしそうに佇んでおられました。

ただ、静かなだけが取り柄の神社ですが、深く感じるものがあられた様子、
私もほっとしました。

御歳神社の神鏡を分けてくださいとのことでしたので、
講習を終えて後日一人で祭典を執り行いました。

一人でする祭典も好きです。
この日は、厳粛な静寂に包まれていました。
この空気はまた格別です。
目に見えない神様の御心を鏡に込めます。
心を込めて祈ります。
それだけが、私に出来ることですから。

もう届いた頃でしょうか。
御歳神さまは古事記では御年神、古語拾遺では御歳神です。
お父様もきっとお喜びではないでしょうか。

うれしいご縁に感謝です。
みとしのかみさまがお守りくださいますように。



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今回の伊勢での講習では、合間を縫って3回車で神社めぐりへ出かけました。
1回目は加賀見さんとDADAさんと、
2回目ははーもにーさんとayakhさんと、
3回目は講習生の友人と。

内宮はいつもたくさんの人で溢れています。
その中でも、なんか静かだねえと仰ったのははーもにーさん。
たくさんの人がいても空気が揺れないというか、
落ち着いた静かな空気に包まれているというか。
内宮には天照大御神さまが祭られています。
でも、それだけではない空気を感じます。

神さまは祈り祭ることで神威を増すとの考え方があります。
私も好きな考え方ですが、結構古来からある考え方。
そこが、唯一絶対神である「God」と日本の神々との違いかも知れません。
人々の祈りで神力が増すなど、西洋の神には無いものでしょう。
神宮には凄い数の方が参拝に来られます。
その祈りこそが、神宮の神域を守っているような気がします。

人々の祈りが神さまを呼ぶという考え。
太古、神籬(ひもろぎ)として、常緑樹を立てて神を呼んだその祭り方。
神社は後発のものです。
昔は祭りの時にのみ、岩や木を神さまの依り代として降臨を願った人々。
伊勢にはきっとたくさんの神さまがいらっしゃるのではないでしょうか?
私たちは神の名を口にします。
神さまはおおらかでいらっしゃって、私たちが呼んだ名で答えてくださるのかもしれません。それこそ、神のみぞ知ることで、我々には計り知れないことなのでしょう。

今回、別宮にも足を運びました。伊雑宮や瀧原宮など。
私は瀧原宮が一等好きです。写真はDADAさんから頂いた瀧原宮の神域の写真です。
伊勢のお社はどれも同じ建物です。
でも、その場の空気が全然違います。
同じ建物だからこそ、その違いが際立つように思うのは、私もayakhさんも共通の感じ方でした。

宗教感にそれぞれ違いがあるでしょうけれど、私は日本の原始宗教的な感覚が好きです。
水にも火にも風にも土にも神さまが宿っていらっしゃる。
ありとあらゆる自然物に御霊(みたま)があるという考え方。
一方で、御神名をつけてお呼びしますが、日本のお社や神域にはやはり、
複数の「神々」がいらっしゃるような気がします。
もちろん、その場を治めていらっしゃる神様もおいでかもしれません。
それでも、複数の神さまや精霊が空気のように風のようにいらっしゃる。
そういう感覚をずっと大事にしてきた日本人の感覚がしっくりします。

西洋の人が宗教の分類で、日本的な神観念を未発達な「原始宗教」などと称します。
教義もなく、教祖も無く、ただ慣習のように成り立っているもの。
でも、これだけ、多様な社会になり、複雑に絡み合った社会では、一つの教義のみで動く事の方が無理があるのではと思います。
自分の信じるものが正しいとして全く環境も成り立ちも違う地域に押し付けようなどとする傲慢さ。
人のためではなく教義のために動かされてしまう人々。
一つの旗印の下に違うものを排除しようなどということは、この複雑に絡み合った
世界で、できるはずもありません。

他者を認める寛容さと他者と同じでない事を認識する賢明さ。
相反するようで、表裏一体のものであると思います。
多神教の心地よさはここにもあるように思います。
過去相争ったと思われるものを禍根無く組み込もうとするある意味強引ながらの賢明さ。

人々のそんな知恵を、「まあ、いいか」と受け入れてくださる神様が日本にはいらっしゃるのかもしれませんね。

伊勢にいながら再確認した事でした。


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今日は秋分の日。
書きたいこといっぱいあるのですが、
やること一杯で、またです。

写真は国道24号脇からの葛城の風景です。
まだまだ綺麗に咲いていました。

彼岸花と稲の金色はこの世ならぬ風景ですね。
これほど赤い花が群生するのは日本らしくないなあなどと。
大抵の野辺の花は淡い色をしています。
強い自己主張と毒を持ちながら、愛される花。
お彼岸に咲くことも歳時記に溶け込んだ理由かも?

「花咲き山」の童話の美しい版画の挿絵では、
色とりどりの彼岸花が咲いていました。
赤一色に触発されて、様々な色が見えるのかも。。。

見てみたいのは、水色、薄紅色、薄紫。。。
でもやっぱり「赤」
実は日本古来の大切な色ですものね。


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仕事の段取りなどで一時帰宅中です。
外灯つきましたよ!一の鳥居と二の鳥居に。
嬉しいことです。

さて、神職講習はとんでもなくハードです。
でもとっても充実しています♪
朝6時起床。8時半から朝拝して、90分×4コマ講義か一日祭式実技講習です。
夕拝を行って5時過ぎ終了。自主練習で7時前まで。
寮に戻って夕食後、日によっては10時ごろまでまた祭式の練習してます。
その合間にテスト&レポートの山。
ここ3日間は毎日レポート書いてて夜中12時近くまでかかってました。
まあ、今日帰宅するから余計ハードだったのですが。
祭式実技の授業はもう終了しました。で、ちょっと楽になります。
なにせ一日中正座で足イジメまくりでした。
昨年は作法を覚えるので精一杯でしたが、今年はちょっと余裕(^^♪
祭式の先生の美しい作法にうっとりでして、
すこしでも形式美の世界に近づきたいなあと。。。
これがきつい!背中や腕までパンパンに筋肉痛になります。
でもちょっとハマってます(^^)これが心地いいのです♪

宿泊は皇學館大學の寮を使います。
総勢60名。二人部屋です。
疲れがたまるとみんなすんごくハイになります。
ケラケラ笑って乗り切ります(^^;
講習中は白袴に白衣です。
昼食は作法で、食物に感謝しつつ頂くということで、私語禁止!
これで冷麺なんか出ると可笑しいですよ!ズルズル…でも黙っていただきます(笑)
緊張とリラックスをうまく組み合わせて、すごく充実してて楽しいです。
ホントですよ♪終わりに近づくと本当に寂しくなります。
1ヶ月寝食を共にした仲間も全国に散って行きます。

16日は五十鈴川で禊をします。
朝5時に出発して夜明けとともに始まります。
昨年もしました。水に浸かる頃、朝日が眼前に現れて感動でした。

21日には講習終えて帰宅します。
そうしたら、もう秋祭りですね。
秋祭りは10月9日夜7時半ごろから宵宮、
10日11時から本祭りです。
また是非お越しくださいね。
少しは作法美しくなっているかなあ!!


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