一級建築士の「住宅のヒントと秘訣」

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建築トラブルの紛争解決手段

2007年05月31日 15時58分45秒 | 住宅検査・トラブル相談
みなさん、こんにちは。今日で5月が終わってしまいますね。

昨日、ワンストップのトラブル相談のことをお話しましたが、

建築トラブルになって当事者同士では解決できない場合、個人的な実感としてですが、裁判より調停の方が良いような気がします。

理由は、

費用が安く済む、期間が短い、気に入らなければ同意しなくても良い、

そして何より…

これは私の主観ですが、裁判より被害者の皆さんに有利な気がします。

裁判は過去の判例や法律に照らし合わせて判決が下るので、被害者に厳しい判決と思えるのは、どの分野でも日本は昔からそうだと思いませんか。

調停は、もっと実態に合わせて考えてくれますし、企業相手の場合は裁判では、相手が裁判より、表に出ない調停で合意した方が良いと判断するケースもあるようです。

住むことはできるが、「いろいろ問題もあり、気に入らないので建替えて欲しい」という要望などは無理なケースが多く、調停でも裁判でも可能性は低いと思います。

第三者の意見を聞いてみるという意味でも、裁判の前に調停という選択肢は良いと思います。

もちろん、こういった争いではなくあくまでも当事者同士の話し合いの解決が大切です。ですから、まず、そちらで努力してください。


ミタス一級建築士事務所に欠陥住宅を業者と交渉して直すように間に入って欲しい、という方がいらっしゃいますが、調査やアドバイス、業者への説明はしますが、交渉をお受けすることは原則としてお断りしています。

理由は、弁護士法に触れる可能性があるからです。交渉は正式には弁護士の資格がないと示談屋さんになってしまう可能性があるからです。

もちろん、報告書だけでは皆さんは業者と対等に太刀打ちできませんから、私が同席して業者に説明をしたり、質疑応答や相手の反論に応えることは、ご希望によりいたします。

こういう方法だけでも、昨日の神奈川県建築士事務所協会の委員会、横浜市建築事務所協会、その他でも第三者の専門家が入ると随分成果はあがっているようです。

但し、同じ一級建築士でもいろんなレベルの人がいますので、一級建築士というだけで信用しないで下さい。専門にそういった仕事をしている一級建築士の人でも、

「何なんだこの調査は、意味がない。」と思うような内容を見せられることがありますが、私は、こういう調査は本当はやりたくありません。

もっと前向きな設計の方が良いのですが、好きでやっているのではないかと誤解しないで下さいね。

良心的な業者は、第三者の説明だけで手直ししてくれますが、悪徳業者であればあるほど、皆さんが交渉しても私が説明しても、結局動きません。

そういうケースでは、裁判しかないのですが、その前に調停という選択肢を覚えておいて下さい。




ミタス 一級建築士事務所のホームページ  





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