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2016.03.26 「昆布と日本人」

 

最近素晴らしい本を、読みました。
「昆布と日本人」という本です。
敦賀で140年もの間、昆布商を営んでいる老舗の四代目の店主の方が書かれた本です。
明治維新による廃藩置県で禄を失った初代が、敦賀で大量に荷揚げされていた昆布に
注目し、さらにおぼろ昆布などの加工製造も手がけることで、昆布商の基礎を固めた
そうです。

私は、大の昆布ファンで、自らを「昆布礼賛者」と言うほどです。
10年前、今の家へ引越するとき、大切にしていた「昆布礼賛」という分厚い本を
捨ててしまい、後で後悔して古本屋へ何度も探しに行きましたがありませんでした。
(その時は、身軽になって転居しようと思い、今後はネットで本を読めるからと
自分に言い聞かせたのです。ネットに古い本迄すべてある訳ではなかったのに。;;)

それほど、あの「昆布礼賛」を捨てたことを後悔していた私が、この「昆布と
日本人」と言う本に辿り着いて、ようやく救われた思いがしました。
著者の昆布への思いが大変深く、とても参考になりました。

江戸時代に、蝦夷地から、太平洋側の荒波を南下する危険な航路に変わって、比較的
安全な日本海を南下する西回り航路が整備されたこと、それにより海上交通が大きく
発展を遂げたこと。とてもロマンがあります。
帆走性に優れた海の主役「北前船」、さらにそれが進化した「千石船」のことなど
多くのことが分かり、興味が高まります。文章の上手な方だなと思いました。

そして、司馬遼太郎の小説「菜の花の沖」(文春文庫)に、まさに北前船の世界が
壮大な人間ドラマとして描かれているとのことです。
それを、ぜひ読みたいと思っております。
素晴らしい本との出会いは、また更に新しい世界を拡げてくれますね。

コメント ( 2 ) | Trackback (  )
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コメント
 
 
 
お疲れ様です。 (YY)
2016-04-10 01:57:37
昆布と歴史とは興味深いですね。

大阪で松前昆布と言った昆布を甘辛く煮付けた佃煮などで有名なのは 当時の昆布の流通での影響なんでしょうね。

 
 
 
松前昆布 (みずえ)
2016-04-11 14:10:56
そうですね。松前藩が北海道を支配していたらしいですからね。
 
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