失なわれゆく風景

多摩地区周辺の失われた風景。定点撮影。愚問愚答。

クスノキと樟脳のにおい

2010年06月27日 | 記憶の中、夢の中
今年前半(1~6月)の定点撮影を動画にしてアップロードしたのですが、
なんだか表示がうまくいかなくて動画はちょっと中断です。

そのかわりではないのですが、クスノキのにおいを話題にしてみます。
クスノキの花は、今年の例でいうと、多摩ニュータウンでは
5月の中旬くらいにつぼみが目立つようになりぽつぽつと咲き始まりました。
6月の中旬くらいまで咲いていました。

<クスノキの花 左5/22 右上5/29 右下6/5 場所:多摩ニュータウン>

クスノキは花の時期に限らず、木の近くを通ると芳香を感じます。
私は、今の時期の湿っぽい空気にただよってくるクスノキのかおりで
けだるい気分がほんのすこし引き締まります。

クスノキのにおいと言えば防虫剤として使う「樟脳」ですが、
けっこう強烈だと思います。
(樟脳は、今は化学合成できるそうですが、
 国内でクスノキから抽出しているところもあるようです。)

私はこどもの頃(小学校の低学年ころのこと)このにおいが苦手でした。
なんとも表現しがたいのですが「頭にキーンとくる」ようなにおいとでも言おうか・・・。
(今では別になんでもないにおいなのですが。)
この「樟脳」のにおい、小学校のとき以来、何十年と嗅いでないのですが、
記憶の中にはずっと残っていて思い出せるのです。
先日、あのにおいを「確認」したくなり樟脳の防虫剤を買ってみました。
「そうでしょ、やっぱりこのにおいでしょ」という感じでした。
(ちゃんとタンスで使っています。)

言葉にもできず、人にも伝えられない、そんなただの「感じ」が
においの元という実体がなくても
何十年もずっと、ありありと残るというのが不思議にも思えます。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 水面 | トップ | 定点撮影動画 2010前半 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

記憶の中、夢の中」カテゴリの最新記事