失なわれゆく風景

多摩地区周辺の失われた風景。定点撮影。愚問愚答。

日野市 黒川清流公園

2006年12月31日 | 流末探訪
穏やかな天気が続き、年末で交通量も少ないため、街中はずいぶん静かな感じがします。
さて、12月29日にとりあげた、梵天山につづいて、日野台地の南東部にある黒川清流公園をとりあげてみます。といっても、黒川清流公園自体の紹介ではなく、ここの湧水はどこに消えてしまうのかという、ふと抱いた疑問への自答です。

中央線豊田駅北口から東北方向に向かうと、すぐ下りになって、そこから清水谷公園をはじめとして、段丘の下に多くの湧水が見られます。湧水は次第に集まって水量を増してゆき、段丘斜面の雑木林とともに、清流公園の名前に相応しい景観をつくっています。(地図の地点1)
 

この黒川清流公園は、東端で中央線に遮られて終わっており(地点2)、豊富な湧水は、排水口に吸い込まれて行きます。
 

中央線を越えて、東側に回っても、地上に水路は見当たりません(地点3)。


段丘沿いにしばらく行き、道路の下をくぐると、12月29日にとりあげた、神明第10緑地の横に出ます。


さらに東に進むと、日野市役所前から下ってくる道にぶつかります。ここで、黒川の水は、ふたたび地上に姿を現しました(地点4)。
  
<左の写真の電柱の後ろに水路があらわれる>

黒川清流公園の湧水は、どこへ行くのかの答えは、これで解決なのですが、この先、どこまで流れて行くのか、たどってみることにしました。
地上に出た水路は、これも12月29日にとりあげた、川辺堀之内に下ってゆく谷(新道が北側をかすめて通る)の南縁を流れていきます。

日野台地を下りきった流れは、南に向きを変えて、農業用水に合流します(地点5)。


しばらく、東進したのち、北野天神の辺りで南に向いて、再び農業用水に合流します(地点6)。


川崎街道を越えると、南北に、東西に屈曲しながら流れ、宮の「別府社」の南の交差点あたりで、一端暗渠になりますが、ここから東に100mくらい行くと、再び現れます。(地点7:万願寺3-20)。ちなみにこのあたり地名の飛び地が多く複雑です。ここから先は、農業用水としての役割を終えてしまったのでしょうか、車道脇の、そっけないコンクリート水路が続きます。


<道路右側の青色のガードフェンスにはさまれたところが水路>

モノレールの万願寺駅の北西を流れて、数百m行くと、根川橋で、根川に合流します。(地点8)


根川は、日野クリーンセンターの北側を流れて(地点9)、多摩川に合流します。




地図 杉本智彦『カシミール3D図解実例集初級編』(実業の日本社)よりコピーした。
国土地理院 2万5千分の1地形図「武蔵府中」「立川」の一部(縮小)
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