<恋ヶ窪樹林地 左2月17日 右4月22日撮影。角度がけっこう違いますがご勘弁を>
恋ヶ窪については、「江戸名所図会」だけでなく「武蔵野話」(斎藤鶴磯著)にも挿絵があります。書籍としては、有峰書店版「武蔵野話」がありますが、この絵をネット上でも公開しているサイトがありますので、そちらのものを参照させていただきます。
オリジナルの「武蔵野話」をそのまま画像にしたものとして龍谷大学図書館のものがあります。この中の「恋ヶ窪村」の絵の部分がこれ(http://www.afc.ryukoku.ac.jp/kicho/cont_02/pages_02/0206L/02060059.html)です
また、安藤勇氏の「WEBギャラリー 江戸時代の隠れた名作たち」は、オリジナルを加工してあると断ってありますが、大変きれいでみやすいです。「WEBギャラリー 江戸時代の隠れた名作たち」の「武蔵名勝図会」 「国分寺 立川 昭島」に進むと見られます。http://homepage2.nifty.com/tisiruinoe/musasimeisyouzuekokubunji.html
この挿絵は鈴木南嶺作となっています。
江戸名所図会のものと比べると、視点が地上に近いこともあるのでしょうが、特に地形描写が「武蔵野話」の方が写実的であるように思います。(私としては、江戸名所図会「恋ヶ窪」の丘陵の描き方にはかなり不満があります。)
他に、江戸名所図会の挿絵にない特徴として文字で、絵に方角がかかれていることです。
挿絵中の四角で囲った文字は、北と書かれている側から「八マン」「クメカハ トコロ沢 道」「シンゴン ブヤ山 東フクジ」(雄山閣『新編武蔵風土記稿』第四巻p358をみると「武野山と号す」となっていますので「ブヤ」と読んでいるのでしょう。)「フチウミチ」「アミダサカ」のようです。