ここがどこだかわかる人はほとんどいないでしょう。
石木川の支流で・・・おっと、名前と位置はナイショ!
地元の人たちでさえ、「こんないいとこがあったなんて、今まで知らんかったよ~」と、
悔しがる人も何人かいましたから。
きっと、知る人ぞ知る秘密の避暑地かも…
7月23日から工事が中断されて、少しだけ気持ちの余裕が生まれたのでしょうか、
座り込みの慰労も兼ねて、反対同盟の皆さんが河原でのバーベキューを企画。
私も誘われて、喜んで出かけました。
地元の方も知らなかったというのも納得です。
道を歩いていては全く気付かない。
その流れは樹木に覆われるようにひっそり隠れていて、
私もタクシーで通り過ぎてしまいました。
それまで無口だった運転手さんが、この支流沿いの狭い道に入ると、
「懐かしいな~。以前はこの辺よく来ましたから。
いえね。仕事ですよ。お客さんを乗せてね。
今は森のごとなっとりますが、この辺も昔は家があったとですよ」
「らしいですね。ダムができるからということで、移転されたそうですね」
「・・・・・」
「この先も何もありませんよ」
「いいんです。河原で遊ぶために来たんですから。この辺でバーベキューをやってるはずなんですが…」
携帯でSさんに連絡を取ると、どうも行き過ぎたらしい。運転手さんに話して戻ってもらう。
といっても、Uターンする場所も道幅もなく、かなり前進することに…。
どこから来たのか訊かれたので、
「佐世保です。すみません、早めに電話しておよその場所を聞いておけばよかったですね」と言うと、
「いあやー、よかですよ。さっきメーターは止めましたから、この金額でいいですからね」
「あ、あそこに煙が出てますよ。きっとあの下でしょう」
「この辺の川はきれいかですよ。佐世保からでん来た甲斐があったと思わっしゃるですよ」
と、とても優しい言葉をかけて下さいました。
ここです!
ほら、こんなに広くて、涼しい木陰になっていて、
上からは全く見えないのに、下では木漏れ日でけっこう明るいんですよ。
素足で水の流れの感触を楽しみながら、飲んだり食べたり・・・なんて贅沢なんでしょう!
この木々の上の道には、今日も真夏日の太陽が照りつけているのに・・・ここは別天地です。
炭火で焼いた肉も魚もお野菜も、最高に美味しかったな~
おこわのおにぎりも!
そして、これ…
この長ーい竹の中を流れてくるもの・・
もちろん、そうめん流し!です。
山から引いた水を、伐ったばかりの竹の器に注ぎ、その中を流れてくるそうめんは絶品!
美味しくて、その上、次々に流れてくるので、ついツルツルと喉にも流し込んでしまいました。
川に流れおちたそうめんを、サワガニまで美味しそうに食べています。
トンボも水遊びに来ていました
初めて見るトンボです。なんて名前だろう?オレンジがかった茶色の羽がとてもきれいでした。
見えますか?
真ん中辺りに、黒いアゲハ蝶が3羽並んでいます。
Kさんの話によると、いつもこの場所に来るそうです。
「こっちのみーずはあーまいぞ~」なのかもしれません。
カニや虫だけじゃないよ。
僕たち人間も川が大好きだよ。
きれいな川で遊びたいよ。
僕はまだ生まれて11カ月なんだ。
僕が小学生や中学生になっても、夏休みにはここに遊びにきたいな。
このまんまの川・・・残しておいてね。
ここをダムにしないでね。