私、孔雀さんみたいに派手じゃないし…
繁殖力ありすぎだから、
トキさんみたいに天然記念物として大切にもされない。
鳥のくせに飛ぶこともできないし。
おまけに脳はネコなみの大きさ、
ネズミなみのシワのなさだから、
「アホウ鳥よりアホ」と言われているけれど…
でも、あなたたち人類を救ってあげられるのは、
私たちダチョウではあるまいか。
な、な、なんなの、この表紙は!?と思って
中を開くと、裏表紙に印刷されていたのは、
「な、な、なんなんだキミたちは?」という言葉と、
マスクをしたダチョウたちがズラリと並んだ写真でした。
そして、緊急企画として、インフルエンザ対策「ダチョウ抗体マスク」の解説へと導かれ…
う~ん、あっぱれ!
だから好き!
きっと、私のような読者も多いことでしょう。
ほとんど何も買わないのに、毎回届くのを楽しみにしている『通販生活』という雑誌。
知ってる、知ってる。
その記事読んだよ~という人も多いかも。
まだご存じでない方のためにご紹介すると…
メーカーの努力により、ウイルスの侵入を防ぐマスクの効能はかなり向上しているが、まだ問題がある。
それは、マスクの表面で侵入を食い止めても、
ウイルスの寿命は2~8時間なので、マスクを外した時に、手に移る危険性が残っているというもの。
そこで、マスクに付着したウイルスを不活化(感染能力の無力化)できれば…と考えた人がいた。
獣医学博士で現在は京都府立大学教授の塚本康浩さん。
塚本教授は、研究の結果、ダチョウの抗体がインフルエンザ・ウイルスに強いことを発見、
それをマスクのフィルターとして応用することに成功、
人類を救う「ダチョウ抗体マスク」の誕生となったのです。
その功績により、塚本教授は、平成21年度文部科学大臣賞を受賞なさったとか。
何しろ、専門機関のテストによると、
インフルエンザ・ウイルスにダチョウ抗体フィルターを反応させ、10分後、
その感染防御率は、99%以上だったそうです。
ほんとにすごい!じゃないですか。
でも、インフルエンザワクチンといえば、鶏の有精卵からつくられるというのは聞きますが、
なぜダチョウに目を付けたのか?
それは、ダチョウの卵の方が大量に手に入るから、だったそうです。
なにしろ、卵の大きさは、鶏の30倍。
1個の卵黄からフィルター8万枚分の抗体が採れる!
1羽の雌が産む卵の量は、年間40個~100個!
しかも、2歳から寿命の60歳まで生み続ける!
な、なんと多産な動物なんだろう。
知らなかった…
そういう理由で、つまり大量かつ安価に抗体が取り出せることで注目したダチョウの卵だったのだけれど、
比較してみると、鶏卵からつくった抗体の20倍もの抑止力があったそうです。
まさにダチョウ様々ですね。
でも…
この写真、マスクをしたダチョウの群れ、よく見ると、なんだか怖いのです。
なんだか怒っているような、迫ってくる眼です。
このダチョウの眼、いつかどこかで見たような…
そうだ!
見たのではなかった、読んだのでした。
高村光太郎の詩「ぼろぼろな駝鳥」
ご存じですか?
高校生のころだったかナ、私は国語の授業で習いました。
その時はまだ生ダチョウにお目にかかったことがなかったので、
想像のその「眼」がかえって脳裏に焼き付いていました。
何が面白くて駝鳥を飼ふのだ。
動物園の四坪半のぬかるみの中では、
足が大股過ぎるぢゃないか。
頚があんまり長過ぎるぢゃないか。
雪の降る国にこれでは羽がぼろぼろ過ぎるぢゃないか。
腹がへるから堅パンも食ふだらうが、
駝鳥の眼は遠くばかりを見てゐるぢゃないか。
身も世もないように燃えてゐるぢゃないか。
瑠璃色の風が今にも吹いてくるのを待ちかまへてゐるぢゃないか。
あの小さな素朴な顔が無辺大の夢で逆まいてゐるぢゃないか。
これはもう駝鳥ぢゃないぢゃないか。
人間よ、
もう止せ、こんな事は。
ダチョウさん、ダチョウさん、それでもあなたは人類を救ってくれますか?
繁殖力ありすぎだから、
トキさんみたいに天然記念物として大切にもされない。
鳥のくせに飛ぶこともできないし。
おまけに脳はネコなみの大きさ、
ネズミなみのシワのなさだから、
「アホウ鳥よりアホ」と言われているけれど…
でも、あなたたち人類を救ってあげられるのは、
私たちダチョウではあるまいか。
な、な、なんなの、この表紙は!?と思って
中を開くと、裏表紙に印刷されていたのは、
「な、な、なんなんだキミたちは?」という言葉と、
マスクをしたダチョウたちがズラリと並んだ写真でした。
そして、緊急企画として、インフルエンザ対策「ダチョウ抗体マスク」の解説へと導かれ…
う~ん、あっぱれ!
だから好き!
きっと、私のような読者も多いことでしょう。
ほとんど何も買わないのに、毎回届くのを楽しみにしている『通販生活』という雑誌。
知ってる、知ってる。
その記事読んだよ~という人も多いかも。
まだご存じでない方のためにご紹介すると…
メーカーの努力により、ウイルスの侵入を防ぐマスクの効能はかなり向上しているが、まだ問題がある。
それは、マスクの表面で侵入を食い止めても、
ウイルスの寿命は2~8時間なので、マスクを外した時に、手に移る危険性が残っているというもの。
そこで、マスクに付着したウイルスを不活化(感染能力の無力化)できれば…と考えた人がいた。
獣医学博士で現在は京都府立大学教授の塚本康浩さん。
塚本教授は、研究の結果、ダチョウの抗体がインフルエンザ・ウイルスに強いことを発見、
それをマスクのフィルターとして応用することに成功、
人類を救う「ダチョウ抗体マスク」の誕生となったのです。
その功績により、塚本教授は、平成21年度文部科学大臣賞を受賞なさったとか。
何しろ、専門機関のテストによると、
インフルエンザ・ウイルスにダチョウ抗体フィルターを反応させ、10分後、
その感染防御率は、99%以上だったそうです。
ほんとにすごい!じゃないですか。
でも、インフルエンザワクチンといえば、鶏の有精卵からつくられるというのは聞きますが、
なぜダチョウに目を付けたのか?
それは、ダチョウの卵の方が大量に手に入るから、だったそうです。
なにしろ、卵の大きさは、鶏の30倍。
1個の卵黄からフィルター8万枚分の抗体が採れる!
1羽の雌が産む卵の量は、年間40個~100個!
しかも、2歳から寿命の60歳まで生み続ける!
な、なんと多産な動物なんだろう。
知らなかった…
そういう理由で、つまり大量かつ安価に抗体が取り出せることで注目したダチョウの卵だったのだけれど、
比較してみると、鶏卵からつくった抗体の20倍もの抑止力があったそうです。
まさにダチョウ様々ですね。
でも…
この写真、マスクをしたダチョウの群れ、よく見ると、なんだか怖いのです。
なんだか怒っているような、迫ってくる眼です。
このダチョウの眼、いつかどこかで見たような…
そうだ!
見たのではなかった、読んだのでした。
高村光太郎の詩「ぼろぼろな駝鳥」
ご存じですか?
高校生のころだったかナ、私は国語の授業で習いました。
その時はまだ生ダチョウにお目にかかったことがなかったので、
想像のその「眼」がかえって脳裏に焼き付いていました。
何が面白くて駝鳥を飼ふのだ。
動物園の四坪半のぬかるみの中では、
足が大股過ぎるぢゃないか。
頚があんまり長過ぎるぢゃないか。
雪の降る国にこれでは羽がぼろぼろ過ぎるぢゃないか。
腹がへるから堅パンも食ふだらうが、
駝鳥の眼は遠くばかりを見てゐるぢゃないか。
身も世もないように燃えてゐるぢゃないか。
瑠璃色の風が今にも吹いてくるのを待ちかまへてゐるぢゃないか。
あの小さな素朴な顔が無辺大の夢で逆まいてゐるぢゃないか。
これはもう駝鳥ぢゃないぢゃないか。
人間よ、
もう止せ、こんな事は。
ダチョウさん、ダチョウさん、それでもあなたは人類を救ってくれますか?