佐世保便り

2008年7月に佐世保に移住。
海あり山あり基地あり。そしてダム問題あり。
感動や素朴な疑問など誰かに伝えたくて…

漁船100隻 海上デモ

2010-01-07 | 有明海・諫早干拓
今日、佐賀県のノリ漁業者約300人が諫早湾で海上抗議デモを行いました。
100隻もの漁船がズラーっと並んだ様子は圧巻! 

その船の上から叫ぶ顔は怒りに満ちています。
「調整池からの水をきれいにしろー!」

船には「大量配水の即刻中止!」の横断幕も見えます。

佐賀県鹿島市沖の有明海では先月下旬に赤潮が発生し、
26日に行う予定だった冬ノリの張り込みが3回にわたり延期されました。

ノリの種網は現在も冷凍庫に保管されたままで、本来ならすでに摘み取り作業が始まっているそうです。

漁民は赤潮の発生は、諫早湾干拓の調整池からの大量の排水が原因だとして抗議しているのです。
農水省や長崎県に、短時間に大量に排水することをやめ少しずつ分散して排水するよう求めているのです。

排水門を管理する長崎県は、先月は10回にわたり900万トンの水を排水したことを認めつつも、
赤潮と排水とは関係ないと言い、「佐賀県側の河川の水質に問題があるのでは」と疑問を呈しました。

よくこんなことが言えますね~

素人の私でも想像できます。
水は流れてこそ清らか。
流れをせき止められた水は腐ります。
腐った水を溜めて、
いっぱいになったら海に流す。
そうやって海を汚し、
生き物を死滅させておいて…

もちろん、「赤潮と排水の因果関係を科学的に証明しろ」と言われたら、
無知な私にはできません。
私にできるくらいなら、とっくに裁判所の正当な判決が下されているでしょう。

でも、科学的な証明はできないけど、わかります。
漁民の行動を見れば、疑う余地はこれっぽちもありません。

漁民は科学者よりも海を知っています。
そこが彼らの畑であり、生活の場だからです。
そこで彼らは生計を立てているからです。

彼らの息の根を止めるかもしれない赤潮被害の原因が他にあれば、
どうしてこぞって海上デモなどするでしょう。
そんな暇があったら、真の原因を追及してるでしょう。
佐賀県の河川があやしければ、とっくに調べ上げ、その汚染源を追及してるでしょう。
今日勢ぞろいした漁民たちは、そちらの方へ集結しているでしょう。

そういうものはない、ここしかない…と、
長年の経験と調査の結果、明らかになっているからこそ、
みんながこぞって抗議をしているのではありませんか?


アメリカも大統領が変われば、核兵器廃絶を訴えるような国に変わりました。
日本も政権党が変われば、コンクリートのダムはなるべく造らないという姿勢を打ち出しました。

長崎県も変わりたい…一県民として強く思います。

諫早湾の水門を開け、有明の海を再生し、
生き物と漁民の暮らしを守れるような選択ができる人を、
選び直すチャンスがまもなく訪れます。

もちろん、その人は、石木ダムも要らないと言ってくれるはず…

そういう候補者があらわれることを、いま、切に願っています。
コメント
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