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エミリー・ブロンテ『嵐が丘 第二部』

2014-02-26 10:20:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 ディーンさんの話では、キャサリンと再会したヒースクリフは彼女を両腕で抱きしめたが、キャサリンに全快の見込みはないと感じたようだった。別れ際キャサリンはこれが今生の別れだと叫んだ。その夜に生まれたのが、ロックウッドが嵐が丘で会ったキャサリンで、産んだ2時間後、母のキャサリンは亡くなった。ヒースクリフは死んだキャサリンが最後まで嘘つきだったと責め、木の幹に頭を打ちつけ獣の声で吠えた。そしてキャサリンのロケットに入っていた彼女の髪に自分の髪をより合わせて、ロケットにおさめた。
 ある日、ケガを負ったイザベラが現れ、ヒースクリフが暴力をふるい始めたため、逃げてきたと言う。ヒースクリフはイザベラを追ってきたが、イザベラは一人去って行った。彼女は数カ月後にリントンという病気がちな男の子を産み、彼が12歳になった頃、亡くなった。キャサリンの死後、約13年だった。ヒンドリーの死は妹キャサリンの死の6ヵ月後だった。彼は博打で全財産をヒースクリフに取られ、子供には何の財産も残していなかった。そしてヒースクリフは自分で育てたいと言って、ヘアトンを奪っていった。
 この後の十二年間は、わたしの一生で一番幸せな時だった。リントンはイザベラの死後、ヒースクリフが自分の息子だと言って嵐が丘に連れて行った。ヒースクリフのもとでもリントンは虚弱体質のままで、ヒースクリフは彼を嫌った。キャサリンは16歳の誕生日、遠出をしてヒースクリフと出会った。彼はリントンと彼女を結婚させたいと言った。帰宅したキャサリンにエドガーは、ヒースクリフの恐ろしさと、これまでの彼の悪行を語った。それでもキャサリンはわたしに隠れてリントンと手紙のやりとりをしようとした。
 エドガーは悪い風邪をひいた。ある日ヒースクリフが訪ねてきて、キャサリンの手紙のせいでリントンに死が近づいていると言った。翌日キャサリンは嵐が丘に向かうと、リントンはキャサリンが今まで会いに来てくれなかったことを責め、今後も会いに来てくれるように約束させた。わたしは彼と付き合うことを止めるようにキャサリンに言ったが、キャサリンはわたしに隠れて嵐が丘に日参することになった。
 キャサリンは結局わたしの監督のもと、リントンと会うことを父に認めさせた。久しぶりに会ったリントンの病状は明らかに悪化していた。エドガーの病状も悪化の一途を辿った。そこへ現れたヒースクリフはわたしたちを嵐が丘に連れていき、リントンとキャサリンを無理矢理結婚させるために、わたしたちを家に閉じ込めた。4日後やっと嵐が丘から解放されたわたしはエドガーに会うと、エドガーはヒースクリフがこちらの全財産を手に入れようとしていることを見抜いていて、財産を子供に残すように遺言状を書き換えるため、弁護士を呼びに行かせたが、弁護士には既にヒースクリフの息がかかっていた。やがてエドガーは亡くなり、リントン夫人となったキャサリンはわたしと別れて、嵐が丘に住むことになった。ヒースクリフはエドガーの隣のキャサリンの墓を暴き、生前と変わらぬ姿を見て、その隣に自分の遺体を埋め、彼女と一体になる夢を語った。そしてそれ以来、キャサリンの幻影に悩まされるようになった。その後、ヒースクリフが治療を拒否した結果、リントンは亡くなり、遺言状では全財産を父に残していた、とディーンさんは語った。
 1802年、ぼくはスラッシュクロスを訪れると、ディーンさんは今は嵐が丘に住んでいると言う。嵐が丘に行くと、キャサリンがヘアトンに親し気に字を教えていた。ディーンさんに会うと、家政婦のジラが辞めたので、こっちに来たと言う。そして3ヵ月前にヒースクリフが死んだとも。晩年、ヒースクリフはキャサリン、そしてヘアトンも避けるようになり、死の直前には食事も取らなくなり、最期は鬼が微笑しているような顔で、キャサリンの幻覚を見るようになり、やがて部屋で息絶えていたのだという。それ以来、ヒースクリフの亡霊は様々な人の前に現れ、キャサリンとヘアトンは結婚してスラッシュクロスに住み、ヒースクリフの墓は彼の願い通りキャサリンの隣に置かれたのだった。

 ヒースクリフの悪役ぶりが当時としては衝撃的だったのかもしれません。一応、最後まで読み切ることができました。

 →「Nature Life」(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto/

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