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マーティン・スコセッシ監督『エイジ・オブ・イノセンス 汚れなき情事』その2

2012-11-16 06:09:00 | ノンジャンル
 昨日の続きです。
 そこへエレンの夫の伯爵から、エレンの条件を飲んで復縁したいという内容の手紙が法律事務所に送られてきますが、ニューランドは「復縁は死だ」と主張します。エレンはニューランドに、老夫人と一緒にメイとの結婚が早まるように努力すると言いますが、ニューランドは結婚したいのは1人だけと言い、世間の浮気とは違うとエレンに訴え、メイも自分がエレンを愛していることに気づいていないと言います。エレンは「誘惑しないで」と言いますが、ニューランドは「まだ遅くない。離婚してくれ」と言い、2人は熱くキスを交わします。そこへメイからの手紙が届き、祖母の説得で母が早い結婚に同意してくれたと知らせてくるのでした。
 ニューランドとメイは結婚し、エレンは叔母との旅行中のため式には参列せず、2人に極上のレースを贈ってくれます。新郎の叔母は新婚旅行にコテージを提供してくれましたが、水漏れで、結局米国でエレンが唯一幸せを感じることができたライデンの別荘に滞在することになり、その後ヨーロッパを周ります。帰国後のニューランドは古い結婚観に逆戻りし、エレンへの想いも諦め、思い出へと変わっていきます。ある日、老夫人を訪ねた2人は、エレンがポーツマスから1日だけ来ていることを知らされ、ニューランドは彼女を海岸から呼んで来てほしいと頼まれます。過去が甦ったニューランドは、桟橋で海を見ているエレンが、舟が灯台を通り過ぎる前に振り向けば声をかけようと考えますが、彼女は振り向きません。そしてエレンは2人に会わずにワシントンに行ってしまいます。以前エレンが滞在していたプレンカー家主催のパーティがあると聞いたメイは、彼女に会えると言ってパーティに出かけますが、ニューランドはブレンカーの自宅を訪ね、エレンがボストンからの電報で2日ほど外出していると聞きます。翌日ボストンの公園でエレンと再会するニューランド。時々テーブルの端に座るという条件で出された伯爵の金を拒否したと言うエレンに、ニューランドは「再会して気持ちが変わったので、愛を口にしないから1日一緒にいさせてくれ」と頼みます。桟橋にいた時、馬車が来るのが見えたので、わざと振り返らなかったと言うエレンは、夫の元へは帰らないと言います。
 パリで知り合った小説家に出会ったニューランドは、彼がエレンの夫の使いで米国に来たと知らされ、彼から「エレンが道徳心が強く貞節な結婚観を持つので、快楽主義の夫とは相容れない。夫との暮らしは裕福でもあっても、希望なき人生だ」と語り、自分はミンゴット家に離婚を勧めるために行くが、ニューランドはエレンに「ヨーロッパに帰るな」と言ってほしいと言います。ニューランドはエレンに手紙を書きますが、まだ会えないと言うヘレン。やがてボーフォートが破産寸前となり、エレンが彼の事業に投資していて、生活費も火の車になっていると伝えられたニューランドは、卒中を起こした老夫人に会いにやって来たエレンと会うことができ、「会う度に新鮮だ」と語り合い、熱いキスを交わし、ニューランドは現実でない世界で一緒になりたいと言いますが、エレンに「あなたにはできない」と言われ、2人は別れます。妻の死を願うニューランド。
 やがてニューランドは、エレンが老夫人の援助によりヨーロッパで独立して生活することにしたことを知り、自分も後を追おうとしますが、メイから妊娠を告げられ、諦めます。その後、長男が生まれて建築士になり、長女も結婚し、妻が亡くなった後の57才の時、仕事でヨーロッパに行く長男に同行することになります。長男は、婚約者が留学中にお世話になったエレンと会うように婚約者から命じられたと言い、メイが死の直前、自分が頼んだのでニューランドがエレンと別れてくれたと長男に漏らしていたと教えられます。ニューランドは長男とエレンのアパートの下まで来ますが、長男だけを先に行かせます。エレンのアパートの窓のきらめきから、エレンとの過去の追憶に浸るニューランド。窓が閉じられると、彼は1人その場を立ち去るのでした。そして「わが父ルチアーノ・チャールズ・スコセッシに捧ぐ」と字幕とともに映画は終わります。

 女性のナレーションが多用され、豪華な料理や皿の俯瞰、ゆるやかな移動撮影とパン、ズームアップとズームダウン、そして茶色を主なトーンとした画面が特徴的な映画でした。エレイン&ソール・バスによる、次々と花が開くタイトルバックも、静かで華麗な映画のイメージに合っていたと思います。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto

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