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ジョセフ・H・ルイス監督『捨身の一撃』

2010-04-26 18:33:00 | ノンジャンル
 ジョセフ・H・ルイス監督の'55年作品『捨身の一撃』をDVDで見ました。
 6月4日のカレンダー。ケイレム(ランドルフ・スコット)は各地で保安官を勤めて殺した無法者たちの敵討ちの訪問を受けながら、現在は牧場主のエイサフに頼まれて彼の作った町の保安官を勤めています。同じ下宿には彼の片腕で医者のドクター・エイモス・ティンも住んでいます。一方、劇場主のソーンと酒場のオーナーのコーディは、近々溶鉱炉が完成し鉱山が再開するとの情報を得て、鉱山に集まる鉱夫たち相手に一財産作ろうと、エイサフから町を乗っ取ろうと画策し、金で無法者を雇っては邪魔なケイレムを殺させようとします。最初に買収されたティンゴは床屋で髭剃りをされていたケイレムを襲いますが、携帯銃で返り討ちに会います。ティンゴが大金を所持していたことから、ドクは誰かがケイレムを殺そうとしていることに気付き、ケイレムに町を去るように言いますが、ケイレムは「どこに行っても結局同じで逃げ場はないので、ここで生き抜いてみせる」と言います。ティンゴの妻と、彼の弟で怪力の持ち主であるドゥーリーが遺体と所持品の引き取りにやって来て、ドゥーリーはその夜酒場で大暴れをし、駆けつけたケイレムと壮絶な殴り合いをしますが、結局逮捕されます。一方、ソーンとコーディは新たな無法者ハーリー・バスカムを雇い入れ、5000ドルを提示しますが、バスカムは町の上がりを3人で3等分することを要求します。バスカムが去った後、ソーンはコーディに、エイサフを苦しめるために彼の妻を寝取ったが、もう役目が済んだので捨てたと言います。翌6月5日。ティンゴの妻がケイレムの元を訪れ、昨晩ケイレムに銃を使わせなかったことに感謝し、ドゥーリーを釈放してほしいと言います。ケイレムは今後はティンゴの妻を守ってほしいとドゥーリーに言って釈放してやり、ドゥーリーもその言葉を素直に受け取ります。そこへケイレムを狙って男がナイフを投げ、失敗した後、ケイレムを殺せば100ドルもらえると聞いたからやった、匿ってくれとコーディのところへ行って言いますが、顔を人に見られたと男が言うとコーディは即座に男を射殺します。夜、コーディの酒場で待ち伏せするバスカムに正面から立ち向かったケイレムは頭を撃たれ倒れます。ドクはまだ息があるケイレムを死んだと嘘を言ってドゥーリーらとケイレムを運び出し、留置所の中で秘かに手当てします。一方、コーディらはケイレムが死んで町が解放されたとお祭り騒ぎをし、ソーンとともにケイレム派の酒場を強引に乗っ取り始めます。町が無法者で溢れる中、彼らはエイサフの牧場へも乗り込み、牧童を次々に縄にかけて馬で引きづり、エイサフにケイレムの死を告げ、町から手を引けと命じます。エイサフは妻にはもう手を出すなというのが精一杯で、法の確立に費やしてきた20年間が水泡に帰したこで、もう疲れたと夫人に言って自室に戻ります。夫人はドクの元へ駆けつけ、ケイレムがまだ生きていることを知ると、ソーンが町の乗っ取りとそのためのケイレムの殺人を計画していたことを法廷で証言することをドクに誓います。翌6月6日の夜。回復したケイレムはコーディの酒場へ向かいます。酒場にいたソーン、コーディ、バスカムは外の喧噪が消えたことに気付き、死んだはずのケイレムが次々に酒場を閉めさせているという知らせを受け、バスカムは待ち伏せします。酒場のドアの外から銃を渡せと言うケイレムに対し、先に撃ったバスカムは、ダイビングしながら撃ってきたケイレムに射殺されます。ソーンとコーディは急いで家に帰り持ち出せるもの全てを持って逃げようとしますが、コーディはケイレムと間違われてソーンに射殺され、ソーンも駆けつけたエイサフらによって捕えられました。翌朝、ケイレムは自分の役目は終わったと言って保安官のバッジをエイサフに返し、命のやり取りの生活から逃げ出し今は舞台女優をしていて、ちょうど町を訪れていた以前の妻タリーと復縁して、ドクに銃を渡して、新たな生活が待つ牧場へ旅立つのでした。
 多くの登場人物の人間関係が錯綜していて(上のあらすじ以外にもタリーとソーンの間のエピソードなどあり)全編79分の中盤までは、それを理解するのに苦労しましたが、ケイレムがバスカムに撃たれた辺りから一挙に映画が走り出し、2年前の同監督作品『拳銃魔』には遠く及ばないものの、楽しめました。特にバスカムの右手と拳銃を手前に配して奥の酒場の入り口に立つケイレムを捕えたショットなどは秀逸だったと思います。一見の価値ありです。オススメです。

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