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『メルトダウンする憲法・進行する排除社会 暴排条例と暴対法改訂の「今」』その6

2013-06-17 01:45:00 | ノンジャンル
 またまたまたまた昨日の続きです。
 「排除の先というのは何かといったら、やはり一つの価値観しかなく、その価値観がどんどん増殖され、社会全体が『みんな同じじゃないとダメだ。列を乱す奴や風紀を乱す奴は許さない』となっていく。これはまさにファシズムそのものだ」「僕の持っている印象の中のマッカーシーと橋下との違いは、マッカーシーは共産主義者排除のために頑張ったけれども、それで終わっている。でも、橋下は若くてまだ成長していっているというか、どんどん肥大化している。もうモンスターになりつつある。だからマッカーシーを遥かに超えてしまい、その後のアメリカ社会はハリウッドから始まって、もう西海岸から東海岸まですごいダメージを受けたが、橋下はそれどころではない。もうブルドーザーで潰して回っていくというぐらいの、彼はモンスターの力を持っているではないかと思う」「これは、アニメ的な話になるが、人間は食べ物の栄養によって太るんじゃなくて、憎しみとか不満感、不全感のような負のエネルギーで肥大化する。ものすごいでかいエネルギーになってくる。食べ物だったら食べ過ぎても下痢するぐらいの話だけれども、感情とか情念が入ってくると、もう化け物になってくる。無限に膨大化していく」「(今回の暴排条例とか暴対法改正の中では)反対したら排除されてしまう、突き落とされてしまう。したがって、誰も反対しきれない。自分は少なくとも排除される側ではなく、排除する側に留まりたいということで沈黙してしまう」「これが厚生労働省の主導だったら、別に誰もあまり言わない。警察庁がやっているから、実に怖い。最終的にはピストル、あるいは牢屋の話。つまりピストルや牢屋を持っている人間が、こんな思想的なことをやるのは、本来なら絶対にダメ。彼らが思想とか差別とか、今回のように道徳に手を出したら怖い。特に道徳は最も怖い。道徳に反する奴は全部どうなるか。もちろん牢屋に入れられるのだから」「僕らの世代は結局はそろそろ引退して年金をもらって終わっていく。それなりの備蓄もある。ちょうど日本がいい時代だったから、備蓄しようと思えばできた。誰もが家を買えた時代だったから。今は働いたって家なんか買えない。だから僕らの世代に食わせてもらっている若者たち‥‥働かずに、いや働けずに。だからこれだけ失業率があっても一応社会が維持されているんだと思う。それは親が金を持っているから。それももう限界、そろそろ」などなど、多くのことを語ってらっしゃいました。そしてインタビューの最後に掲載されていた安田弁護士の経歴を見て、安田さんが私のちょうど1回り上(12歳年上)であることも、初めて知りました。安田弁護士へのインタビューの中で、インタビュアーの宮崎さんは、「自分たちの党派や宗教は大切にしなければならないが、そうではない人たちに対してはものすごく冷たい国になっている。だから、いわゆる人権派とされる人たちの論理は普遍性を全然持っていない」という発言をなさっていて、この言葉も説得力のある言葉だと思いました。
 巻末に「『暴力団排除条例』の廃止を求め、『暴対法改正』に反対する表現者の共同声明」が掲載されていて、その声明文の中には「暴対法がこうした方向で改悪されるならば、表現の自由、報道の自由、通信の自由、結社の自由などの国民の基本的権利はさらなる危機に立つことになるだろう。」「ヤクザの存在は、その国の文明度を示すメルクマールでもある。たとえば北朝鮮にはヤクザはいないと言われている。」という文章があり、後者の文章から、やはり「任侠道」というのは一つの文化であることを再認識しました。その声明の賛同者の中には、ジャーナリストの青木理さん、評論家の小沢遼子さん、ミュージシャンの喜納昌吉さん、評論家の栗本慎一郎さん、週刊金曜日編集委員の佐高信さん、作家の佐藤優さん、映画監督の高橋伴明さん、ジャーナリストの田原総一朗さん、詩人・作家の辻井喬さん、評論家の西部邁さん、社会学者の宮台真司さん、映画監督の若松孝二さんらの名前も見受けられました。
 死刑反対集会では、この本の他にも、「非原発『福島』からゼロへ」、「共通番号制度のカラクリ」、「孤立する日本の死刑」、「GHQ 文書が語る日本の死刑執行」、「刑事司法とジェンダー」という本も売られていました。是非お手に取って、読まれることをお勧めします。

 →Nature Life(http://www.ceres.dti.ne.jp/~m-goto

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