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ジョン・クロムウェル監督『痴人の愛』

2009-11-08 16:24:00 | ノンジャンル
 山田宏一さんが「恋の映画誌」の中で取り上げていた、ジョン・クロムウェル監督の'34年作品「痴人の愛」を見ました。
 パリでの画家修行の夢に敗れて父の仕事を継ぐためにロンドンで研修医をしているフィリップ(レスリー・ハワード)は友人に誘われてレストランにウエイトレスのミルドレッド(ベティ・デイヴィス)を冷やかしに行き、彼女の魅力の虜になります。食事に誘うことに成功しますが、その後なかなか振り向いてもらえず、つきまとっているうちに試験に落第してしまいます。その後食事を共にできた際に彼女にプロポーズしますが、彼女は金持ちのミラーと結婚するつもりだと告げます。町をさまようフィリップは、やがて恋愛小説家のローラに慰められて立ち直りかけますが、そこへミラーに捨てられたミルドレッドがやってきて、妊娠していると告げ、またミラーの愛人だったことも告白します。出産まで面倒を見ますが、気晴らしのためにフィリップが友人のグリフィスを家に招くと、ミルドレッドは翌日彼からもらったラブレターを見せびらかし、下劣と言ったフィリップに平手打ちをくらわすと出ていってしまいます。フィリップは患者の娘サリーと出会い交際を続けていきますが、やがてミルドレッドが生活に困窮しているとグリフィスから聞き、再び手を差し伸べ自分の家に住まわせてあげます。しかし彼女が誘惑するのを彼が拒むと彼女は罵詈雑言を浴びせ、彼の留守中に部屋の中を破壊しつくして出ていきます。彼はその時に彼女に叔父からの学資を燃やされた結果退学することになりますが、その前に手術を行い足の奇形の矯正に成功します。退院して仕事を探しますが中々見つからず、部屋も追い出されてサリーのところへ行くと、彼女の父はすぐに百貨店の仕事を世話し自分の屋敷に住まわせます。すると今度はミルドレッドが重病に陥っているという知らせを受け、フィリップが行ってみると彼女は末期の肺病を病み、子供も既に死んでいて、彼は手の施しようもなく、とりあえず薬の処方と薬代を置いて立ち去ります。しばらくして叔父の遺産を得たフィリップは医師免許を取得し船医の職を得ますが、病院でミルドレッドの死を知ります。そして彼女から解放された彼は自分の人生を歩き始めるためにサリーにプロポーズするのでした。
 最初の食事の時の見上げる目つきなど、ベティ・デイヴィスの顔は目ばかりが目立ち、「ベティ・デイヴィスの瞳」という歌があるのもうなずけました。ラスト30分での彼女の演技が見物だと思います。伝説と化しているベティ・デイヴィスの悪女ぶりを見たい方にはオススメです。

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